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#3 ページ3

そこからの事はもうよく覚えていない。

席は二階席で、望遠鏡が無いとメンバーの顔はよく分からなかった事は覚えていたけれど。



ライブが終わり、
未だに信じられない楽屋の扉の目の前に立って早5分。

コンコン

乾いた音をたてたそれに、
中から声が返ってきた。


「どうぞー」


恐る恐る扉を開けて目に飛び込んできたのは




……




………








「兄ちゃん…?」





いや、そんな事はない筈。
そんな事は。
…と、自分の頭を落ち着かせていたのに、
耳に入ってきたその言葉が思考を停止させる。

「え…A?」


坂田さんの声じゃない。
兄ちゃんの声で。

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作者名:うぐいす。 | 作成日時:2019年4月21日 15時

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