一生に一度の恋３ (ページ19)

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解熱したせいか喉が渇いていたので
冷蔵庫からカズが買ってきてくれた
スポーツドリンクを手に取り、
ベッドに戻るとスマホが鳴っている事に気付く。

軽快な音楽と共に震えるスマホを
急いで手に取り、確認すると
胸がドキッと高鳴る。

櫻井さんからの着信だ。

思わず目を疑ったが、
…とりあえず冷静に、と自分に言い聞かせ
ひとつ深呼吸をして通話ボタンを押した。

『…もしもし。』

「あっ、もしもし？
……良かったー。出てくれて。
身体大丈夫か？」

『えっ、あっ、……うん。
熱はもう下がったから大丈夫。
ご心配おかけました。(笑)』

「返事返って来ないから
俺、何か嫌な思いさせたかなーって
ビビってたわ(笑)

何？風邪？」

『風邪なのかなぁ…
多分膝出してたし、冷えたんだと思う。』

「そりゃ、あの格好だもんな。
寒いなら寒いって言えよ！(笑)」

『…うん。ごめんなさい。
でも、楽しくてそんなの分かんなかった(笑)

…そう言えばあの時貸してくれたマフラー、
どうしたらいい？』

そう。あの櫻井さんの匂いに
包まれた様な錯覚を起こしたマフラーを
そのまま身に付けて
家に持って帰って来てしまっていた。
多分毎日の通勤で使ってた筈。

「あぁ、いつでもいいよ。他にもあるし。」

『えぇっ！？
それは申し訳ないんだけど…。

てゆか、３日の日にこっち帰ってくるの？
夜空いてる？って聞いてたけど…』

「うん…本当はもし仕事休みなら、
晩飯、一緒にどうかな？って考えてたけど…
体調悪いんだろ？
無理せずゆっくり休め(笑)」

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