◯ ページ29
?「この子か？」
?「おそらく…そうだろ」
ざり、と音を立てて寝ている松田に近づいた2人は顔を見合わせ小さな声で会話を始めた。
黒いコートを羽織り、底の少し厚い靴を履いた男と、同じく黒いコートを羽織り、使い古された革靴を履いた男。
その影は月の光に照らされて地面に伸びた。
?「でもどうすんの？いくらオオノに頼まれたからってこんな小さい少年抱きかかえて街歩いてそいつ誰だって訊かれたら」
?「いや、ニノが大丈夫って言ってたから多分大丈夫」
?「多分ってなあお前…」
?「あ、そういえばジュン、」
ジ「ん？どうした、マサキ」
マ「この子また売られるの？」
ジ「アイツらに見つかったらな、でも多分オオノがなんとかしてコウイチさんの所に連れてくよ」
マ「それなら安心だけど」
男たちは小さな声で会話をしながら松田の前にしゃがみ込む。
ジュンと呼ばれた男が、よいしょ、と松田を抱き上げた。
元来た道を歩いていく男たち。
すやすやと眠る松田は気づく素振りを見せない。
2人の纏う空気に違和感を覚えたのか、黒猫のケイだけが目を覚ました。
足音も立てず、真っ黒な影について行く。
道が開けたところには小さな建物があり、その中に2人の男がいた。
マサキが扉を開けると、笑顔で迎えた男たち。
?「おかえり」
マ「ただいま、オオノ」
それよりいらっしゃってたんですね、と言いながら、もう1人の男にコーヒーを差し出すジュン。
オ「無理を言ってさっき来てもらったんだ、」
松田の頭を撫でながら、オオノがそう言った。
ふかふかのベッドで眠る松田はまるで、永遠の眠りについた天使のようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 173人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「軍パロ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミルミル - 次回更新楽しみにしています (2021年5月6日 11時) (
レス) id: cb03406a28 (このIDを非表示/違反報告)
kai(プロフ) - ちゃっぴさん» 全然！書いて頂けるだけ嬉しいのでっ♪無理しないで頑張ってくださいっ！！ (2021年4月27日 6時) (レス) id: 6d6ceb074c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぴ(プロフ) - kaiさん» いえいえ！リクエストですね！承りました^^b他にも頂いているリクエストやお話の流れの関係で時間が掛かりますが、それまで楽しんで待って頂けると幸いです(^^♪ (2021年4月26日 21時) (レス) id: 11acd2a104 (このIDを非表示/違反報告)
kai(プロフ) - ちゃっぴさん» 教えていただき、ありがとうございます！！リクエスト大丈夫ですかね、？松倉くんの体調不良がみたいですっ！ (2021年4月26日 19時) (レス) id: 6d6ceb074c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぴ(プロフ) - kaiさん» @chappi_0415です！たまに変態チックなツイートが流れるかもしれません…(苦手な場合リムって頂いて結構です^^)ぷらいべったー限定のお話も書いているので是非覗いて見てください！ (2021年4月23日 22時) (レス) id: 11acd2a104 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃっぴ | 作成日時：2020年11月10日 9時
