根性なしの午後 ページ27
✳︎
「…」
「気持ちは分かるけど、今は信じて待つしかないわよ」
部員一人、マネージャー一人、先輩の妹一人が消えた体育館。
Aが出て行った扉を見つめる流川の背中を、彩子がバシンと叩いて言った。
『赤い髪のおっきい人、知りませんか？』
その頃、『迷子の捜索なんですけど、』と道行く人に尋ねるA。
学生でガタイが良くて、身長は180�儕曚┐寮嵌院８�つからない筈はない。
「ファミレスで見たよ」
「ガラの悪い集団と一緒にいた」
「さっき建物裏で喧嘩してたけど…大丈夫？変に関わらない方がいいんじゃない？」
だんだん野蛮になっていく目撃証言に、Aは内心救急箱を持ってこなかったことを後悔した。
存在感という言葉を具現化したような男、花道の捜索は難しくない。
難関はやはりAの体力が底を尽きる点にあったけど、どうやら彼はそこまで学校を離れた場所にはいっていないようだった。
路地裏とか、工事中の建物裏。
主に人目を遮れる場所を重点的に探していけば、十分もしないうちに遠くに既視感のある赤いリーゼントを見つけた。
同じ場所に見慣れた黒いオールバックに金髪、大きな体に髭の学生──間違いない。桜木軍団だ。
Aは逸る心臓に手を当てて、上がった呼吸を慣れたように落ち着けた。
ラストスパートだ。心の中で自分を鼓舞して再び足を前に動かしたとき、視線の先で知らない不良が花道によって殴り飛ばされた。
勢いよく地面に叩きつけられた不良はピクリとも動かない。
「洋平、オレちょっと用事思い出した…行っていいか──」
やっと彼らの元に追いついたとき、なぜか少し恥ずかしそうな顔でそう言いながら振り返った花道と目があった。
「──な!!!Aさん…!!ど、どうしてここに」
『っは、さ、桜木花道…』
「え、Aちゃん？!」
気づいた洋平達の驚いた表情に、Aは呼吸を整えた。
花道が顔を赤くしてモゴモゴと口篭っている。
勢いよく体育館を飛び出した手前、どんな顔で今話せばいいのか分からないのだろう。
知らない不良達は突然現れた女に野次を飛ばしてきているけど、そんな言葉は聞こえないというようにAが花道をまっすぐ見たまま近づいた。
「Aさん、オレ…あの………」
『…』
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Uo(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます❕お褒めの言葉本当に嬉しいです😖ご期待に応えられるよう頑張ります!! (7月29日 20時) (
レス) id: a616e905ad (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 絵うますぎませんか？ え、うま ビビるほど上手い 尊敬します！！ お話もとっても面白いです！応援してます！ (6月22日 14時) (レス) @page5 id: c33439ae2b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» ありがとうございます❕たくさんのご感想に、私も日々活力を頂いています!!気長にお付き合い頂けると幸いです…!! (5月29日 2時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - メープル3続編おめでとうございます！！これからも主様の投稿を心待ちに日々過ごして参ります！！！続編でもコメントします！ (5月28日 20時) (レス) @page49 id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメント、ありがとうございます❕仙道はのらりくらりという感じで掴みづらいキャラなので上手く表現できるか不安ですが、精一杯頑張ります!!温かいコメント、いつも本当にありがとうございます。とても嬉しいです😖 (5月28日 0時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年4月23日 1時
