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そう言われるとは思っていなかったのだろう。
七海に何か言われたら彼女に代わって謝る準備をしていた伏黒は意表を突かれたような顔をした後、ゆっくりと表情を和らげた。
「…──はい」
"「良い分析力だ」"
"「判断が早くて助かります」"
"「入学初日から二級の天才と聞いていましたが、流石ですね」"
今日彼にかけたどんな褒め言葉よりも、何気なく言った一言。
もはや彼についての褒め言葉でもない、その一言。
"「彼女はとても優しい人ですね」"
今日のどの褒め言葉を言われた時よりも、誇らしげに「はい」と答えた彼。
ふと、頭の中で少し前に聞いた凛とした声が浮かんだ。
"『恵っていう幼馴染がいるんです』"
"『強くて、賢くて、とっても優しい人なんですよ』"
「…まるで比翼の鳥ですね」
「比翼の鳥…中国の有名な伝説のやつですか」
思い出すように手を顎に当てて、伏黒が言った。
「雄雌それぞれが目一つ、翼一つしか持っていないから常に二羽一体で飛ぶ鳥」
「博学ですね。あの五条さんの教育とは思えません」
「いえ…あの──これはもう、癖みたいなもんなんで、」
「でも多分、比翼の鳥とは少し違いますよ」
確かに補い合うことはある。
彼女に足りないものを補うのは、俺だと思っている。
だけど俺は──、
「俺は、欠陥があるアイツを"可哀想"とは絶対に思いません」
一つしかない目と翼で、それでも飛ぼうとするAが好きだ。
翼一つでも彼女は飛ぶ。
目一つでも、きっと彼女の笑顔は変わらず綺麗だ。
Aが、ずっとそうやって飛んでいられるようになればいい。
「…呪われないでいてくれれば、俺はもうなんでもいいです」
「…そうですね」
呪われないでほしいなんて、呪術師の彼女に望むには叶わぬ願いと言わざるを得ない。
彼も分かっているのだろう。
片翼でも飛ぼうとする彼女を追って、彼も片翼で飛び立つのだ。
そうやって、きっと二人だけで飛んでいくのだ。
素敵な関係ではないか。
純粋にそう思った。
そう言えば、伏黒は一瞬照れたように口をつぐんで、目線を逸らして、
「ありがとうございます」と、今日初めて微かに笑みを浮かべた。
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hn(プロフ) - 占いツクールの中でいちばんお気に入りの作品です。毎日読み返しています(笑) 無理なさらずに主様のペースで更新頑張って下さい、応援しています！大好きです！！ (12月1日 14時) (
レス) id: de7f57f322 (このIDを非表示/違反報告)
るる - いつも読ませてもらってます！今ユニバとコラボでハリドリとかあるんですけ、ユニバに行く1年ズと五条先生と夢主ちゃんでなんか書いて欲しい。お願いします！リクエストです。 (10月22日 16時) (レス) id: ce86603420 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - kittoN0さん» コメントありがとうございます❕長らく返信せずに申し訳ありません。更新が無い間なのにコメントを残して下さり、数々のお褒めの言葉、お気遣い凄く嬉しいです。ご期待に沿えるような作品になるようとにかく地味に進めますので、どうぞよろしくお願い致します…!! (10月22日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
kittoN0(プロフ) - こんなに綺麗で、儚くて、そんな作品は初めて出会いました。もうこのサイトにきてから10年ほど経ちますが、原作のあるお話とはいえ、あなたの言葉遣いや表現の描写がとても美しくて感動しました。またお時間があるときにでも更新してくださいね。 (9月21日 8時) (レス) @page23 id: c5fc518b9f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - あんずまめさん» コメントありがとうございます❕アニメの渋谷事変が始まったら、また地道に進めようと思っています!気長にお付き合い頂けますと幸いです😖 (6月5日 1時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とま | 作成日時：2022年10月23日 0時
