音。16 【過去編】 ページ17
私が10歳で兄が24歳の時
私は楽しく過ごしていた
兄と元の村を飛び出して何年か経つ
『ねぇリルムは?』
ジェハ「リルムならアッチ」
兄の指差す方に金髪の少年がいた
私の同じ歳の男の子
『リルム〜』
リルム「A。どうしたの?」
凄く顔立ちが良くて少し意地っ張りで優しいリルム
よく私と一緒に遊んでいる
この人と遊ぶと心臓が不思議な音を刻むから楽しい
時に苦しくなるけど、でも。
『遊ぼうよ』
リルム「良いよ。何して?」
『聞き分けゲーム』
リルム「あ、僕負け決定」
聞き分けゲームはなんの音かを聞き分けるゲーム
生まれつき耳の良い私はこれだけは勝てる
まぁ、勝てる遊びしかリルムに頼まないし
リルムの手を取り近くの森林へ向かった
『リッルム〜』
リルム「今度は何?」
『……楽しくない?』
リルム「……楽しいよ」
フッと柔らかく笑ったリルム
その笑顔は私を一瞬で狂わせた
胸が凄く痛くなり締め付けられ
そして体は徐々に熱を帯びる
リルムをまともに見れなくなり風が凄く冷たく感じる
『変な音がする』
リルム「どうかしたの⁉」
『ううん。胸から』
その言葉を聞くとリルムは顔を赤くした
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作者名:愛夢瑠 | 作成日時:2016年4月10日 22時