【まふまふ】そくばくおうじ 。

21:きゅんでしぬ、おうじ ページ23

【まふまふ】








今日の朝、luzくんから｢彼女おるん？｣なんて聞かれた。

luzくん、勘が鋭いからな。
前々から気をつけなきゃとは思っていたんだけど。





もちろん僕は、彼女なんていないって答えたよ。
だって本当のことだもん。



だーいすきなおんなのこは いるけど






ここに。









｢充電中12%｣

｢少なっ！｣

｢今Aちゃんで充電中だから絶対に離れないで。｣

｢なんだそれ、変なの。｣









最近、Aちゃん不足が深刻になっている。

皆はきっと笑うだろう。
だけど僕にとっては相当な問題。



一緒にいる時間が少なくなったとか、そういうのじゃなくて

ただ僕が前よりAちゃんの事を好きになったから、欲張りになってるだけ。






もっと二人きりの時間が欲しいって

最近、心がずーっと叫んでる。







でもAちゃんは、そんな事ないのか
いつもの満開の花のような笑顔。

何も考えてないんだろうなー。

僕の気持ちなんかわかってないんだろうなー。







なんて思って、
ほんの出来心で意地悪してみた。


｢新しいバンドのボーカルが僕のことを好きみたい｣って。



そしたら、どんな顔したと思う？

Aちゃんは、悲しそうに、そして不安そうに僕を見た。
知ってる、僕がAちゃんから離れていっちゃうかもって、不安に思ったんだろう。

そんなことないのに







でも、Aちゃんも僕みたいに
｢相川真冬｣という存在を必要としてくれている。

それが分かったから今日は死んでもいい。

命日かもってくらい、嬉しかった。







やっぱりAちゃんは予想通り、っていうか予想を遥かに上回る。

こんなにきゅんきゅんさせられてたら
僕の体がいつか悲鳴をあげるのかもしれない。
それを知っててAちゃんに近づきたくなるってことは、









中毒なのかもなぁ



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