9:彼女という名、今では他人 ページ9
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「そらるくん……好きです、付き合ってください。」
「ごめん、俺彼女いるから。」
───── 彼女とは言っても、
その彼女は俺に愛想が尽きたのか、
数年前に何も言わずに海外に行ってしまった。
4度目の別れ。
正直予想していたことでもあった。
その4度目の別れは、
全部向こうから。
しかもそのうちの3つは「俺より好きな人が出来た」と。
彼氏と別れた。とそう言って
寄りを戻そうとするアイツと、
心とプライドはズタボロにされても、
なんでも受け止めてしまう、俺。
……そして、そんな状況を見て、1人腹を立てているA。
Aはあんなに小さな体で
俺のことを守ろうと必死だ。
今だってあいつの名前を出した瞬間、
不機嫌になるんだ。
Aは相当あいつのことが嫌いなのだろう。
そんなAのおかげで、
俺はあいつの電話を着信拒否にまでできた。
これは些細なことかもしれないけど、
俺にとってはとても大きな一歩だ。
だから今はこうして、
告白を断る理由としてでしか、
彼女という言葉を使わない。
こんな自分が情けない。
「おい、まふまふ。見てんじゃねえぞ。」
告白の現場。
女の子が、返事をくれてありがとうと泣きそうになりながら走っていくのを見送ってから、
俺は茂みに隠れていた存在に声をかける。
まふまふは、俺の同級生で
何故か告白の現場に毎回現れる。
「ごめんなさい! ついっ!」
「……はぁ、」
こいつは何度言ってもやめないからな。
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10:まふまふが、ついてくる→←8:卒業するって決めたもんね
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ぽにょ - 間違いだったらごめんなさい。このお話って「サムマイウェイ」のパクリではないでしょうか? (2022年9月4日 19時) (レス) @page28 id: b0029b04cd (このIDを非表示/違反報告)
花蘭(プロフ) - どうして後半だけパスワードがかかっているのでしょうか…? (2020年8月15日 10時) (レス) id: 7a9bcca966 (このIDを非表示/違反報告)
まぬん(プロフ) - 完成したはずの後編を見たいんですけどパスワードがかかっていて見れません…よければパスワードを教えてて頂きたいです! (2020年5月14日 8時) (レス) id: d24847e3a9 (このIDを非表示/違反報告)
杏子 - お話の続きを読ませていただきたいのですが、パスワードを教えて頂くとこは可能でしょうか…?? (2020年3月27日 9時) (レス) id: eab2b547de (このIDを非表示/違反報告)
杏子 - 初コメ失礼します。 (2020年3月27日 9時) (レス) id: eab2b547de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆんた | 作成日時:2018年6月17日 21時