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「あ、いや。今すぐじゃなくて、そうだな。半年後とか1年後とか。店でも伝えた通り、結婚を前提に改めてってことだ。」
真剣な表情をしつつもどこか照れたような動揺したような、そんな零くんの顔をじっと見つめた。
すると、用意していたかのように小さな箱が差し出された。
「不器用なやり方で悪いな。」
『…っこれって。』
「ああ。」
零くんはその小さな箱を開けて私に見せる。
そこには綺麗に光る指輪が見えた。
いつの間に。
目の前の出来事にただただビックリした。
零くんが私の為に用意してくれたんだよね。
忙しい中、選んでくれたんだよね。
そんな零くんが愛おしくて仕方なかった。
『嬉しい。嬉しすぎる。』
ついつい返事よりも先に自分の気持ちが口からこぼれてしまう。
俯きながら口元を手で押さえて、感情を少し押さえてから次の言葉を発する。
『よろしくお願いします。』
「…こちらこそ。」
気付くと私は涙ぐんでおり、声を震わせながら返事をするとぎゅっと抱きしめられた。
『これ、ドッキリじゃないよね。』
「どんな罰ゲームなんだよ。」
『夢でもないんだよね。』
「夢だったら俺も困るんだが。」
『零くんみたいな人と私なんかじゃ不釣り合いでそもそも付き合うこと自体不思議な気がしてたから。』
「そんなの、俺が決めることだろ。逆にAが俺に勿体無いんだ。」
『ありがとう。』
「A」
『零くん』
一度身体を離して唇が重なる。
『今日よりも幸せな日なんて、絶対ない。』
「いや、これから作っていけばいい。」
『ん。』
再びキスを交わし、生暖かい夏の風を感じながら抱き合っていた。
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まゆたろう(プロフ) - n.uさん» ありがとうございます(^^)誤字ありましたね、申し訳ないです。ただいま訂正しました!あと少しですが、お楽しみいただければ嬉しいです。 (2018年9月27日 17時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
n.u(プロフ) - 更新楽しみにしています。146.に誤字が見受けられます。毛利さんの台詞「○○ちゃんを流せたら」ではなく、「○○ちゃんを泣かせたら」ではないでしょうか? (2018年9月25日 7時) (レス) id: a82032a9c1 (このIDを非表示/違反報告)
まゆたろう(プロフ) - 紫蝶桜さん» いえいえ(^^)そう言っていただけて良かったです!また何かあればお気軽にコメントくださいね♪ (2018年8月29日 18時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶桜 - まゆたろうさん» おぉっ!入り方が上手いですね!自然で分かりやすいです!リクを叶えてくれてありがとうごさいます! (2018年8月29日 14時) (レス) id: eb2d3ebf3e (このIDを非表示/違反報告)
まゆたろう(プロフ) - 紫蝶桜さん» 書いてみましたが、いかがでしょうか?まだ途中ですが、入りはこんな感じにしてみました! (2018年8月24日 23時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆたろう | 作成日時:2018年7月29日 1時