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『零くん…零くん。』
私は零くんの頭を自分の胸に抱きかかえ、力を込めた。
『零くんは1人じゃない。私が必ず支える。』
「はっ…お前が言うなよ。何も知らないだろ。」
ようやく顔を上げた零くんは目が潤んでいたような気がした。
『知らない。でも大好き。私、零くんのことが大好きだよ。』
「A…」
私を見上げる零くんの頬に触れ、そっと口にキスをした。
『これから何があっても私が零くんを守りたいし、支えたい。だから辛いことも楽しいことも、全部、何でも言って欲しい。』
再び抱きしめ、零くんの肩に顔を埋める。
「ふ…それは心強いな。」
そう言うと、零くんもにやりと笑って私を力強く抱きしめた。
「弱いところを見せてしまってすまなかった。」
『ううん、弱い零くんも強い零くんも大好き。私の前では全部見せて。何も隠さないで。』
「俺も…Aの全てが大好きだから…お前だけは失いたくない。どこにも行くな。」
『当たり前だよ。』
再び私からキスを交わした。
私は零くんのことをまだまだ知らなかったんだ。
こんな辛い過去があったなんて。
もしかしたらこれから色々な過去が出て来るかもしれない。
でも、全部受け止めて私が支えになりたい。
『んっ…う…』
唇が触れ合うだけのキスはやがて深く激しいキスへ変わっていく。
一旦お互いの唇が離れると、いつもは余裕な零くんの顔が少し赤らんで見えた。
少しだけ息もあがっていた。
「A。お前が居てくれて本当に良かった。」
『うん。でも、ごめんなさい。私、零くんのこと何も知らないくせに出しゃばってた。今日1つ零くんのことを知れたことはすごく嬉しいの。零くんにとっては悲しいことなのに…変だよね。変な言い方だよね。気悪くしたらごめんなさい。』
知らず知らず私は涙を流していた。
「謝り過ぎだろ。てか、なんでお前が泣いてるんだよ。」
『ごめんなさい。うっ…自分でもわけがわからなくなって来た。』
「俺はAさえ居てくれれば大丈夫だから。いつもありがとう。」
頭を撫でられ見上げると、真っ直ぐな瞳で見つめられていた。
どちらからともなく唇が重なると、私は後ろのベッドに押し倒された。
「今日は特に時間をかけて愛してやる。」
『私も…たくさん愛してあげる。』
「負けないからな。」
『掛かって来なさい。』
2人は肌を重ね、何度も愛を確かめ合った。
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まゆたろう(プロフ) - n.uさん» ありがとうございます(^^)誤字ありましたね、申し訳ないです。ただいま訂正しました!あと少しですが、お楽しみいただければ嬉しいです。 (2018年9月27日 17時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
n.u(プロフ) - 更新楽しみにしています。146.に誤字が見受けられます。毛利さんの台詞「○○ちゃんを流せたら」ではなく、「○○ちゃんを泣かせたら」ではないでしょうか? (2018年9月25日 7時) (レス) id: a82032a9c1 (このIDを非表示/違反報告)
まゆたろう(プロフ) - 紫蝶桜さん» いえいえ(^^)そう言っていただけて良かったです!また何かあればお気軽にコメントくださいね♪ (2018年8月29日 18時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
紫蝶桜 - まゆたろうさん» おぉっ!入り方が上手いですね!自然で分かりやすいです!リクを叶えてくれてありがとうごさいます! (2018年8月29日 14時) (レス) id: eb2d3ebf3e (このIDを非表示/違反報告)
まゆたろう(プロフ) - 紫蝶桜さん» 書いてみましたが、いかがでしょうか?まだ途中ですが、入りはこんな感じにしてみました! (2018年8月24日 23時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆたろう | 作成日時:2018年7月29日 1時