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え、と驚いて目を見開いていると
「あはは、嘘ですよ。さっき可愛く上目遣いされたお返しです。」
と笑いながら返して来た。
今のは何だったんだ?
何がフェアじゃないんだ?うーん。
「とにかくAさんが無事で良かったです。」
『本当に何から何までありがとうございました。さっきも咄嗟にしがみついてしまって。』
「僕は嬉しかったですよ?」
そんなサラッと言わないでー。照れるー。
『あ、安室さんガタイ良いですね。ジムでも通われているんですか?』
「少々ボクシングをかじっているだけですよ。」
『ええーすごい!!どうりで!!』
二の腕や腹筋をさわさわと触ってみる。
「…っ」
安室さんがちょっと動揺しているように見えたのは気のせいだろうか。
このぐらいは営業トークで良くやるのだが、何だか相手が安室さんだと緊張する。
「ふわーあ」
そこで毛利さんのお目覚め。
もちろん終始寝ていたので何が起きたのかはこの人は知らない。
「もう1時半か…そろそろ帰るか」
「あ、毛利さんちっとも起きないので延長しておいたんですよ」
「あーすまんすまん。」
『ありがとうございました。』
ドアの前で頭を下げる。
「Aさん、送って行きます。毛利さんをお送りした後お店の前で路駐して待ってますから上がったら来てください。」
耳元で小声で囁かれた。
『え、でも…』
申し訳なさそうにしていると
「さっきの男がまだうろついてるかもしれませんので」
じゃあ、とそのまま帰ってしまった。
「Aちゃーん、まったねー」
毛利さんは未だ泥酔状態だが、安室さんがいるからきっと大丈夫だろう。
待機の席に戻ると
「Aちゃん、今日はもう上がっていいよ。怖かったでしょ。」
『いえいえ、こちらこそすみません。泣いてこんな顔になっちゃったからもうどのみち接客も無理かもですね。今日は上がらせていただきます。』
「うん、お疲れさま。それにしてもさっきの金髪の人優しかったね。さすがのAちゃんも惚れたんじゃない?」
店長はニヤニヤしながらからかって来る。
『っ…やめてくださいよー。あんなイケメン彼女いますって。むしろ結婚してる可能性だってありそうだし。』
「でも俺は本気でAちゃんのこと心配してたように見えたけどなー。ま、今日はゆっくり休んでよ。」
『はい、お疲れさまでーす。』
店長はあんなこと言ってたけど、ないない。
ましてや今日初めて会った相手だし。
私は上着を羽織って外に出た。
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まゆたろう(プロフ) - lemonさん» ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです。続編も楽しんでいただけましたでしょうか? (2018年10月3日 0時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆたろう(プロフ) - Rukaさん» 彼女の嫉妬作戦!それはまたすごいですね。行動力があるというか、すごいです。色々と複雑だったようで…大変でしたね。応援してるので、頑張ってください(><) (2018年10月3日 0時) (レス) id: 1019147dc2 (このIDを非表示/違反報告)
lemon - とっても面白いですね!続編もこれから読みます!応援してまーす! (2018年9月29日 23時) (レス) id: a6b1202c8f (このIDを非表示/違反報告)
Ruka(プロフ) - 順序良く言えば、友達が彼女に嫉妬した→とゆーわけで作戦実行→うちの彼氏もノってきた→友達の彼女が嫉妬した→2人が良い雰囲気になり、イチャラブシーンを見せつけられた→即退避→平和に終わったという流れですね。うちはまだ健全ですw(紛らわしくてすいません (2018年9月29日 16時) (レス) id: 723d39c3a6 (このIDを非表示/違反報告)
Ruka(プロフ) - まぁ、、、付き合ってたと言ってもそいつの彼女の嫉妬作戦っていうしょーもない作戦に付き合っていただけですし、うちの実彼も乗り気でしたしwまあ、友達のほう、復縁したらしいので、win-winでしたね〜w (2018年9月29日 16時) (レス) id: 723d39c3a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆたろう | 作成日時:2018年5月12日 20時