合縁奇縁 (ページ3)

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三ページ3

まずい、何でこんな状況になったんだ。

「や～隠れんぼはやめて出ておいでよ？」

誰か知らないけどとんでもなく良い韓服を着た男に追いかけられてる。
私が犯した罪はなんだ…？

後宮で一番偉い妃を無断で治療したこと？あとは…盗み食いか？もうわかんない。

「はぁ…自分から出てきてやったら処分を軽くしようと思ったのに。」

絶対噓。さっきから血眼で私のこと探してるの見えてます。

「お前が自ら選んだんだからな？」

あれ…おかしい。さっきまで目の前にいたのに男が消えてる。

「覚悟しろよ？女」

『ひっ…？！』

何で？さっきまで私の場所はわかってなかったはず。
首元に当てられた短刀が少しでも動くと皮膚を傷つけそうで動けない。

「熱い視線を送ってくる割に出てこないから…もう疲れたし、隠れんぼも飽きた。」

帰るぞ〜と言われて突然体を持ち上げられたかと思ったら肩に担がれた。まるで米俵を担ぐように。

『ぉ、下ろして！』

「何だ、口利けるじゃん。最初から話してよ」

『ほんとに！下ろして！』

「……逃げたら、わかるよな？」

この男、何者。只者じゃないことだけは今のこの数分でわかったけど。

「俺が気になる？」

『え…はい』

「まぁ、いずれわかるよ。」

私はこのとき、どっかの両班が遊びに来たのかな〜くらいにしか考えてなかった。

よくよく考えたら後宮に出入りできるのは皇子様か、大事なところを失くした元男性の宦官のみ。あとは医官か。

まぁ、彼が一国の皇子にとてもじゃないけど見えなかったから。

このときからだろう。私の人生の歯車が狂い始めたのは。

「もうちょっと肉がほしい…」

『どこ見て言ってるんですか、変態貴族』

「あっはは！変態貴族って…笑
　
　ますます気に入ったよ。」

………気に入らないでください。