【名探偵コナン】続・降谷さん！いい加減にしてください！！【警察学校組】

番外：世界で一番やさしい本音３ ページ20

『零くんの好きなとこなら沢山あるけど...疲れた顔も、結構好き』
「...はぁ？」
『いつも部下の前とか、お偉いさんの前では完璧な警察官務めて、潜入先でも完璧な人物像演じて』
「......」
『この人いつ息抜きしてるんだろって人がさ、仮眠室で私相手に駄々こねたり』
「そんな子供ぽいことしてない」
『はいはい...まぁ、そんな零くんがね、ただいまってちょっとほっとしたような疲れた顔してこの家に来てくれるのが、結構好きなんだ』
「...仕方ないだろ、Aの前が一番、素でいられるんだから」
『うん、だから、私はその"一番"でもう十分だよ』
「！！」



昔から、頭の回転はそこそこ速い方だと思ってた。


勿論仕事は出来るし、人の感情だって汲み取れるのは知ってたけれど。






"桜の花びらは5枚で1つ...って、なんか俺らみたいだね〜？"
"言っとくけど、警視庁が桜田門前にあるから桜の代紋って言われてるだけで旭日章のモチーフは朝日だぞ"
"ロマンがないなぁ降谷は！"
"いいじゃねぇか！桜にも見えるし、真ん中を朝日が照らしてると思えば！"
"じゃあその真ん中の太陽さんはAかな？"
"いいんじゃねーの、少なくとも降谷にとっては理想だろ？"
"交番勤務終わったらやっと会えるな！"




ふと、卒業前に交わした言葉が思い出された。


あの時は照れくさくて松田に言い返してしまったけれど、お前の言ってる事、間違ってなかったな。




「...Aって、俺の事結構好きなんだな」
『それも今更だね？』
「...俺も、愛してるけど、」
『！...珍しい』
「うるさい」



何でもない時に、この言葉を言うのは初めてだった。吹っ飛ばした理性に任せて言ったことはあるけれど。



「...全部好きにしていいんだったか？」
『いいよ？子守唄をご所望ですか？それとも...完全に眠気が消えちゃったなら、朝まで付き合ってもいいけど』
「...余裕ある事言ってられるのも今のうちだからな」



何だかんだ、惚れた弱みと言えばいいのか、先に惚れた方が負けと言えばいいのか、彼女の方が精神面が上だと言えばいいのか、敵わないけれど。



とにかく、俺を照らしてくれる太陽は、とても優しくて強いらしい。









◇だから太陽が沈んでる夜の間は俺が甘やかすんだって話でした←
この2人をイチャイチャさせるのがめちゃくちゃ難しいです。。

次回はまたギャグ方向で行く予定です。

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