【名探偵コナン】続・降谷さん！いい加減にしてください！！【警察学校組】

番外：世界で一番やさしい本音２ ページ19

『普通に職務内容から考えたら、どっちがそうなりそうかなんて分かるでしょ？』
「......」
『...だから、零くんが...潜ったりして連絡取れない時は、そういう事にならないといいなって、勝手に不安になったりする』
「......」
『零くん、日本国大好きでしょ？それで、その為なら割と何でもしちゃうの、知ってるし』
「......」
『だけど、そうやってくれる人が居るから、この国は守られてるんだなって思うから...尊敬とか、感謝とか色々な気持ちもあるんだよ』
「...けど、俺は...」



Aの事を、一番に出来ない。どんなに大切に思っていても、職務中の自分には、絶対に間違えてはならない優先順位がある。


そして、この職を、多分俺は一生捨てられない。





『...いいよ、全部零くんの好きにして』
「...え？」



ふわり、と話している内容に似つかわしくない表情で、笑う。



『私は、降谷零って人が好きなの。無茶して馬鹿みたいな額の請求書と一緒に、ボロボロになって帰ってくるような生き方しちゃう人だけど、』
「...悪かったな」
『ふふ...だからさ、零くんが幸せになれるなら、私は何でもいいかなって、最近思うんだよね』
「！」



何だそれ。何だよ。


見返りとか、要らないって言うのか。


この前の拉致事件の時の頬の怪我だって、治ったばかり。


あんな目に合っておいてそんな事言って貰える程、俺はAに何かしてあげられたとは思ってない、のに。





『夢見が悪い時とか、不安になった時に近くに居なかったら電話してよ』
「...時差があっても？」
『！あはは...いいよ』
「...会いたくなった時でも？」
『うん...前にリスクあるって言ってたけど、一緒に暮らしたかったらそれでもいいし』
「......」
『デート中に仕事入ったらそっち優先していいし、潜って連絡取れないとかも慣れるようにするよ。とにかく零くんの生きやすいようにして...私が合わせるから』



何故だろう。自分から交際を求めておいてどうかと思うけれど、何故彼女がこんなにも自分を想ってくれるのか、正直分からない時があって。



「...何で、」
『うん？』
「...俺なんかのこと、そんな風に想ってくれるんだ」
『え、それ今更聞く？』



いつもの自信たっぷり俺様オーラが皆無だね、なんて、余計な事言って。

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