【名探偵コナン】続・降谷さん！いい加減にしてください！！【警察学校組】

番外：世界で一番やさしい本音１ ページ18

※冒頭に夢オチ死ネタ？が含まれます。大丈夫な方のみで。。ギャグ皆無なプチイチャ。







時折、夢を見る。



何だかんだで、大切な友だと思っているアイツらが、遠くへ言ってしまう夢。



それは、殉職だったり、事故だったりと死因は様々だけれど、ひとり、またひとり、と先にいってしまう夢。



最後に残った君は、大丈夫、私は置いていかないから、と、立場上彼らの葬儀にさえ参列できなかった俺に、まるで子供に言い聞かせるように、一緒に涙を流しながら、ぽつり、ぽつりと言うんだ。



けれど、この世に絶対なんてなくて。





仕事行ってくるね、そう振り返ってにこりと笑った彼女は、冷たくなって帰ってきた。


死因は、失血死。


殺された理由は、"フルヤレイのコイビトだから"というもの。



無力な自分に腹を立てたところで、彼女はかえってこない。



綺麗に死化粧をされた彼女の前に立って、涙も流せないまま、ただただ世界がシロクロになるのを、ぼんやりと見ている俺。



あぁ、これは夢だ。だってこの光景を見るのは、もう何度目になるだろうか＿＿＿






『...ぃくん！零くん！！』
「...A？」



はっと意識が浮上して、視界いっぱいに映ったのは、焦ったような顔をしたA。



良かった、やっぱり、夢だった。




『...魘されてた、大丈夫？』
「...ごめん、起こしたな」
『謝る必要ないよ。お水飲む？』
「...貰う。ありがとう」



ベッドサイドに置いてあったミネラルウォーターのボトルを開けてから手渡してきた彼女に、礼を言って口をつける。



そうだ、久しぶりに非番が被ったから、前日からAの家に泊まりにきていたんだ。よりによって、貴重な二人きりの日に、なんて夢。



『...私が死ぬ夢でも見た？』
「っ！？...なんで、」
『死ぬな、いかないでって、言ってた』
「......」



一緒にいる時に、この夢を見たのは初めてだ。


手からボトルを取ったAは、それを元の位置へと戻すと俺の腕を引く。


ぽす、とその胸元へとつっこんだ俺は、重力に従って彼女を下敷きにしたまま再びベッドへ沈んだ。



するり、と髪を手ぐしてとかされ、ゆるく抱きしめられる。




『この世に絶対なんて無いから、零くんより先に死なないよ、なんて言えないけど』
「！...」
『...そういう不安は、私も感じたことあるから、ちょっと分かるよ』
「え、」


思わず顔をあげれば、意外だった？と眉を下げて笑うAがいて。

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