◇ろ◇◇◇し◇ ページ9
『じゃなくて、用件があって、』
「...悪いけど、あと1時間待ってくれ」
『え、は?ちょっと、私この案件片付けるまで戻ってくるなって言われてて!』
とは言え、珍しく本当に、ほんとーに疲れが顔に出てる彼を目の前に、何だか無茶を言うのも気が引けてしまって、強く言えないし、手も、振りほどけない。
「...じゃあ後で一緒に謝ってやるから」
『謝る!?あの降谷零が!?』
「少し黙れほんとに」
スマホ持ってるかと聞かれ、イエスと答えればスーツのポケットから抜かれるそれ。おい、セクハラだぞ。
「俺のスマホ、充電中なんだ。アラーム貸してくれ」
『もうやだ私本当にココに居なきゃいけないじゃ、っわ!?』
「ちょっと体調悪いんだ、そのキンキンした声、頭に響く」
ほんっと失礼だし俺様な奴だな!と文句の1つでも言おうとしたのに、腕を引かれた事に思考がびっくりして、声にならない声が漏れた。
『え?ちょっ、なに、』
「抱き枕。子供体温なの、変わってないな」
『っ、』
警察学校時代、なんかで私の平均体温が高い事が知られて、ちょっと弄られた事を思い出す。何年前だっけ、私達いま、27歳だから、ええっと?
「アラーム鳴っても、起きなかったら...起こし、」
『...ほんと、いい加減にしてよね』
この5年間で、私達の間に甘ったるい雰囲気なんて微塵もなかったのに。何だこれ、なんなの、ハニトラの練習か?潜入捜査してんのか、それにしたってこんな口調でこんな事頼んで、流されてOKしてくれる奴なんて私くらいだぞ多分...あれ?
首筋にかかる息が擽ったい。ほんと、何でこうなったんだろう。...何で、流されてもいいやって思っちゃったんだろう。
とは言え、少し熱でもあるのかその身体が熱くて。抱き枕にされてるはずが、毛布を被せられた気分で、不覚にもアラームが鳴るまでウトウトしてしまった。
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MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時