◇し◇◇◇え◇ ページ8
仮眠室に到着し、手前から使用未使用のプレートをチェックする。まぁ、この時間帯だし、と思ったら案の定使用してる部屋は1つしかなくて、すぐに特定が出来た。
耳上の髪を留めていた黒ピンを外して鍵穴に突っ込めば、カチャリとドアが開く。
一応説明しておくと、別に夜這いするような間柄じゃない。夜じゃないし。
ただ、ここで外から声をかけようものなら窓から逃げられる事を体験済みだったから。ここ何階だと思ってんだ、パツキンゴリラめ。
『失礼しま...あれ、ホントに寝てる?』
珍しい。いつもは私から逃げる為に仮眠室に籠るって言うのを理由にしてるのか、ベッドに横になってもスマホ弄ってたり(多分仕事のやつ)して起きてるのに、目の前にいる彼の瞳は閉じられていて。
『....こうしてれば、静かで綺麗なのに』
彼の容姿を褒める人は沢山いる。警察学校の女子達もそうだし、無理矢理引きずられて6人で出かけたり飲みに行ったりした事もあるけど、街行く人とか、振り返ったり、ヒソヒソと話したりする場面なんて見飽きる程見てきた。
んだけど、人間第一印象ってのは大事で、私の中での降谷零は、口が悪い、すぐ手が出る、プライドが高い(富士山か!ってくらいに)のフルコンボみたいなヤツだから、イマイチピンと来なかったんだけど。いや、仕事が出来るのは知ってるけどさ。
『...ホントに地毛なんだな、この髪』
「...お前、危機感とか無いのか?」
『あ、』
比較的小さな窓(大人1人通れるくらいはあるけど、本来通る場所ではない)から入る光にキラキラと反射する金髪を、こんなに間近で見た事なんてなくて思わず手を伸ばせば、速攻でぱしりと掴まれた。
『えっと、おはようございます?』
「...呑気すぎだろ、仮にも男が寝てる部屋にピッキングしてまで入るなよ」
『私にコレ教えてくれたの降谷くんだったでしょ』
あ、思わずくん付けにしてしまった。というか、いい加減に手、離してくれないかな。あ、いい加減カウント4つめ。
526人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
MEGUMI(プロフ) - 応援してます!! (2019年11月8日 17時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - MEGUMIさん» コメントありがとうございます!!自分のテンション上げて書いていきます!← また良かったらお付き合いください〜! (2019年11月8日 15時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 全て読みました!めっちゃ面白い!!!早く続きが読みたいなぁ…(笑) (2019年11月7日 15時) (レス) id: 3874b072b8 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - sachocoさん» コメントありがとうございます!!勢いだけで詰めが甘くてすいませんと思ってたのでコメントに凄く励まされました(´TωT`)今後もポツポツ更新頑張ります!宜しければお付き合い下さいませ! (2019年11月4日 18時) (レス) id: 5a59395d41 (このIDを非表示/違反報告)
sachoco(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて、一気に読んでしまいました(^o^)今後の展開もとても楽しみにしています!素敵な作品をありがとうございます。 (2019年11月4日 1時) (レス) id: 6ffe0b9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユナ | 作成日時:2019年11月1日 3時