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窓から差し込む太陽の光がやけに眩しくて、朝早くに目が覚めてしまった。
只今、午前5:30
早く起きても特に何もすることのない私は久しぶりにランニングすることにした。
ジャージに着替えて、いつも下ろしている髪を上に括って部屋を出た。
『はぁ、はぁ。こんなもんかな』
やっぱりランニングはしんどい。自分には圧倒的に持久力が足りないのだと実感した。
ちゃんと鍛えないと。
「何やってんのお前」
『ああ、おはよう五条』
「はよ」
偶然、通りかかった五条に後ろから声をかけられる。
こんなに朝が早いのに奴が起きているということは、恐らくまた彼女のところにでも行っていたのだろう。
追求はしないけれど。
「お前…、なんか露出多くね?」
『えっ、そう?普通に半袖短パンじゃん』
「季節感バグってんだろ」
そう言われてみれば、確か今は11月だった。
まあ運動したら暑くなるってもんでしょ。
「…ちょっとここで待ってろ」
『は?なんで?』
「いいから待っとけ!」
すると五条は高専の方に向かってスタスタと歩いて行ってしまった。
後でガミガミ愚痴を言われるのも嫌なので、大人しくここで待つことにする。
そうしてる間に、さっきまで熱かった体はどんどん冷えてきて寒くなってきた。
やっぱり11月に半袖短パンはやばかったか。
小学校の先生が「汗拭かないと風邪引くぞー」と言っていたのを思い出し1人静かに納得した。
しばらくして帰ってきた五条に文句を言おうとすると
「ん」
と、一言だけ漏らし、片手に持っていた服を乱暴に差し出される。
『はい?』
「だ〜から、ん!」
『なに?これ受け取れって?』
「いいからこれ着ろ、はいバンザーイ」
『ちょ、うわっ!!』
呆気なく両手を持ち上げられて強引にコイツの服を着せられた。
でもこれ意外に、
『あったかい』
「俺のカイロな」
五条は「後で返せよ」とだけ言い残し、また高専に戻って行った。
なんなのこれ。
私のサイズより一回り大きいし、
丈も幅もめちゃくちゃ長いし、
あと…、すごく
『いい、匂い』
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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時