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私は今困っている。それも非常に。








『え〜っと、五条サン?』



「…」







私の目の前に立ち塞がる五条。




ポケットに手を突っ込んでは、その綺麗な瞳で私を見下ろす。




かと思えば、かなりの至近距離で私の顔を覗き込んでくる。







何がどうなってこうなった?









『ど、どうしたの?』








そう問いかけても、なぜか不機嫌なようで全く口を開こうとしない。








『もしもーし、聞こえてる?』








硬直している五条に手を振っても反応なし。






え、なにこれ。新手のいじめ?





すると気が済んだのか、



しばらく私を見つめたままどこかへ行ってしまった。









『…は?』








なに?今の意味わかんない行動。





終始無言だったアイツの表情にただただ疑問が残るだけだった。









 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あ、おかえり。外でトレーニングしてたでしょ」







高専に戻ってくると夏油が迎え入れてくれた。







『うん。持久力を高めようと思って昨日からランニングし始めたの』



「へぇ、偉いねAは」




『んふふ、でしょ〜?ありがと』








なんて、冗談混じりで話す。









「それで?悟と何話してたの?」



『えっ!み、見てたの?』




「見てたっていうか見えたから」







なんかめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど。








「まるでキスしちゃいそうな距離だったけど」




『キス!?キスってそんな…、』








思わず首をぶんぶんと横に振る。




私とは無縁すぎるよ。ましてや五条となんて。



ああ、羞恥で死にそう。








『そんなんじゃないから!!』


「ほんとに?」


『神に誓って』



「うん、ならいいよ」







やっと笑顔に戻った夏油を見て少し安心する。









『キスなんかしたこともないのに…、』









 
 
 
 
 

 
「…じゃあ、」









一歩、また一歩とゆっくり此方へ近づいてくる。








そのまま私の前に来たかと思えば、




くいっ、と顎を人差し指と親指で持ち上げられて。









「してみる?キス」








『……へっ?』








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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

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