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『…なに、ここ』





いざビルの中に入ってみると時空が歪んだような空間の中でどこを歩いているのかも分からない状態だ。







「不完全な正得領域だろうな。一級やそれ以上になるとそこら辺の雑魚とは呪力の量も違ぇからこんなもんだろ」







なるほど、一級にもなると自分の領域に呪力を付与できるやつもでてくるのか。




意外にも五条の話しは少し勉強になった。









 
 
『ちょっとそんな先々行かないでよ、慎重に行かないと』



「は?一級なんか雑魚だろ。あっごめんごめん。二級呪術師さんにはちょっ〜と強かったかなぁ??」





『っ、あああもう!マジでムカつくぅぅ!!!』







私の怒号がこの空間全体に響き渡る。




本当に人をイラつかせる天才だと思う。


その煽りにまんまとのってしまう私も馬鹿だけど。









『ああ弱くて悪かったですねぇ!大体あんたが強すぎるんだよ!!ホント羨まし…』




「口閉じろ」







言い終えようとした時、途端に五条の手で口を押さえつけられ、腰に腕を回してきた。








『(はっ!?)』







彼の行動に思わず動揺してしまったが、彼の視線は部屋の片隅を見つめたままで何かがおかしいことに気付いた。




物音ひとつしない静けさの中、自分の息を呑む音だけが鮮明に聞こえた。









「…いるだろ、さっさと出てこいよ。



俺が優しく祓って(ころして)やるから───……」









彼の殺気立ったそのオーラに悪寒が走る。


それだけ五条の放つ殺気は(おぞ)ましいものなのだ。









しかし今は呪霊を見つけ出すことに集中しなければ。



感覚を研ぎませ。









 
 
 
 
 
『───…ッ!!五条!上!』







真上を向いた先には今にも私たちを喰べようとしている大きな呪霊がいた。





しかし私の体は五条の腕にがっちりホールドされているせいで身動きが取れない。



腕を離そうと必死に引っ張るが全く離してくれそうにない。









『ちょ、五条ッ!!』



「なに?」



『やばいって、もうそこまで来てるって!!』





「大丈夫だって。俺最強だから」








絶体絶命にもかかわらず、薄らと笑みを浮かべている五条はまるで戦いを楽しんでいるようだった。









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皐摩(プロフ) - 胸がギュンギュンしました… (2022年2月15日 19時) (レス) @page50 id: c69f5fedc2 (このIDを非表示/違反報告)
もっち - めっちゃ面白いです。 (2022年1月15日 15時) (レス) @page47 id: ea5533ef50 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶 恵 - 目頭が熱盛(?) (2021年10月12日 20時) (レス) @page13 id: f5505c766c (このIDを非表示/違反報告)
ロゼ(プロフ) - 莉亜さん» ご声援ありがとうございます!夏油ルート検討してみようと思います!! (2021年9月29日 2時) (レス) @page41 id: a0125a0dc0 (このIDを非表示/違反報告)
- えっ好き() (2021年9月23日 22時) (レス) @page38 id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロゼ | 作成日時:2021年2月20日 21時

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