【d！】彼女はまるで屠所の羊

羊が１５匹 ページ15

同級生が近くにいないかと、そわそわしながら私は家のドアを開けた。


「ふー、今日は大収穫ね。
　まさかゾムがこんなにくれるなんて思ってなかったわ」


ありがたいわね。おかげで一週間は家を出なくて済みそうよ。


「あ、そういえば録画していたアニメが溜まってたんだった。せっかくだし全部見ちゃおうか」

そんなこんなで夕飯を済ませ、風呂に入り、眠りについた。



翌日、珍しく６時に起きたので外にでも運動しようか、と思ったのだが、そういえば停学中だったっけ。

まぁでも停学ってそもそも“一定期間登校を停止すること”だし、皆が学校行っているときに出なきゃなんとでも言えるでしょ。

結局私は外に出ることにした。


「で？帰ってきたらこれかよ」

帰ってくると、リビングがぐちゃぐちゃになっていた。

大方母がストレスで暴れたのだろう。よくあることだ。

でも、いつもなら片付けまでしてくれるのに今日はしてくれなかったんだな。

まぁ、いいか。



「よし、終わった」

片付けついでにパンも焼いたし、朝ごはんにしよ。

朝ごはんも食べ終えて、一つ思ったことがある。



……やることが全く見つからない。

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