【あんスタ】気づいてほしい＊朱桜司＊ (ページ10)

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好きページ10

次の日の朝、
彼が私を起こしに来ることは無かった。

あぁ、とうとう見捨てられたのかな。

そう思うしかなかった。

＊＊＊

彼と登校しない日は久しぶりだった。

車内でなかなか話せなかった雰囲気も
好きだったのだと気付かされた。

それよりも、
彼と同じ空間にいられたことが
最大の幸せだったのかもしれない。

＊＊＊

教室に着くと彼の姿は見当たらなかった。

少し早く着いちゃったかな…

席について本を読んでいると
クラスメイトが教室に入ってきた。

その中に彼はいた。

あの礼儀正しい動きも、
たまに見られる可愛らしい動きも、
彼の全部が好きなのだ。

けれど、私は見捨てられたのかもしれない。

それならば、当たって砕けろ。

そう思った。

彼が私に興味がないのなら、
最後くらい好きだと言いたい。

言うのなら早い方がいいよね。

好きだと伝えるのは放課後にしようと考えた。