【あんスタ】気づいてほしい＊朱桜司＊ (ページ9)

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誤解ページ9

お昼ご飯を食べている時も、
教室に戻ってからの午後の授業の時も、
彼とあんず先輩が楽しそうに話していた姿が
頭から離れなかった。

そうだよね。

私なんかより何でもできて、
愛想があるあんず先輩の方がいいよね。

私なんかじゃ、彼に似合わない。

そんなこと、前からわかってたじゃないか。

そう考えていると、
涙が溢れそうになってきた。

ダメだ。ここはまだ学校だ。

こんなところで泣いていたら、
きっと彼に笑われる。

涙が溢れそうになるのをこらえていると、
予鈴が鳴った。

予鈴が鳴ってすぐ、私は教室を出た。

彼が私のことを呼んでいるなんて知らずに。

今日は、どのユニットの
プロデュースもなくてよかったな。

そう思いながら走っていったのだ。

＊＊＊
朱桜司said

｢Aさん！｣

司がそう叫ぶ時には、
A教室にはいなかった。

あぁ、まただ。

司はそう思った。

昼休みからなぜAに逃げられているのか
司にははわからない。

もしかして、あんずに相談していたのが
Aには楽しそうに話している風に
見えていたのかもしれない。

そんな考えが頭に浮かんだ。

それならば、
早く誤解を解かなくてはいけない。

誤解を解くということは、
司はAのことが好きだと
言わなくてはいけない。

明日のことについて考えながら、
司は帰宅路についた。