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烏の騒動 ページ16

神「桜ちゃん!おはようアル!」
貴「おはよう。」
妙「二人とも、おはよう。」
あれから、数日たった。
妙「そういえば、あの変質者が捕まったみたいね。」
貴「そうなんだ…」
神「学校中、それで持ちきりね。」
妙「しかも、あの天照院高校の朧って男が捕まえたらしいわね。」
貴「へぇ。」
そこまで知られてるんだ。
神「なんでも、うちのバカ兄貴のダチが警察署から、その男とうちの高校の女子が出てくるのを見たらしいネ。」
…まずい。…いや、悪いことをしたわけではないけど。
妙「でもどうしてその男、わざわざ助けるような真似をしたのかしら。」
神「高杉との因縁もまだアルしな。」
貴「…なんでだろうね?」
?「恋人だからよ!」
貴神妙「!?」
後ろを向くと、さっちゃんがいた。
猿「その女子がそいつの女だからよ!」
それは違う!…と、思わず私は心の中で叫んだ。
猿「いくら冷徹野郎でも愛した女の為なら、頑張れるのよ。」
神「愛した女の為…」
猿「あの男が警察に突き出すなんて甘い真似すると思う!?殴り倒すだろうし、そもそも変質者なんか相手にしないわ。」
神「確かに…」
妙「一理あるわね。」
猿「好きな女の為に、なるべく大事にしたくなかったのよ。」
妙「でも、それって…うちの学校に被害を受けた女子がいるってこと?」
猿「いいえ、未遂で終わったっていう報告があるわ。」
貴「…」
結局、銀魂高校の女子(私)が変質者に被害を受けそうになり、彼氏の天照院の朧が助けた…という、少女漫画さながらな出来事だったということとなり、一部(主に不良)が衝撃を受けたのである。

河「しかし、驚いたでござる。」
高「…」
高杉達は、溜まり場に集まっていた。
武「まさか、あの朧がこの学校の生徒と交際しているとは…」
来「そんな話聞いたことないッス。」
岡「今回、被害を受けかけた女子も分かってないんだろ?いつもなら、学校中で騒ぎになってるだろうに。」
河「我らが担任も知らないとなると…理事長が隠蔽している事になるでござる。」
武「この話題でどの学校も持ちきりの様ですが、肝心の天照院が黙秘状態…っと、電話ですか。失礼。」
と、武市は電話に出た。
来「やっぱり、自分の女の為に…」
武「なんですって!?」
来「どうしたんスカ!?武市先輩。」
武「…朧が認めた様です。…『俺の女の話題を出すな』と。」
来河岡「!?」
高「ほぅ…」
高杉は、目を細めた。
…後にこれが大問題を引き起こす事をこの時はまだ、誰も知らないのである。

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作者名:ふわふわ | 作成日時:2019年10月27日 23時

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