37.腹割って ページ37
「つづくん」
『ｯ瀬名、くん』
大きく肩を震わした後、声の方へぎこちなく振り向けば笑顔の瀬名くんが立っていた。
うわっ、会いたくない人物･･･。瀬名くんが嫌いとかじゃねぇけどさ、
「そろそろ腹割って話そうか？」
『やっぱそうきます･･･？』
聞かれたくねぇから、避けてたんだけどなぁ。
大きく はぁ とため息を吐いて、俺は仕方なく瀬名くんに向き合う。
『とでも思ったか！』
「あっ、何逃げてんの！！」
瀬名くんに向き合うと見せかけて、廊下を全力疾走する。
後ろから罵倒しか聞こえないけど、この言葉を知ってるか、瀬名くんよ。
『逃げるは恥だが役に立つ！！』
「自信満々で言うことじゃないからねぇ！？」
『いいんですー！』
ギャーギャー騒ぎながら廊下を走っていて、角を曲がった時だった。
『ｯえ、』
「うおっ！？」
ドンッと誰かとぶつかってしまうが、よろける体に力を入れて相手の手を掴んで倒れないようにした。
っぶねぇ〜･･･。冷や冷やした、本当に。アイドル怪我させるは流石にヤバいだろ。
『わ、悪い･･･月永くん』
「わはははっ！俺は大丈夫だぞ！」
『良かった』
ほっと胸を撫で下ろした直後、肩に乗る手にビクリと大きく肩を震わした。
待て待て待て、月永くんに気を取られて忘れてた･･･！！
「たまには役に立つじゃん、王様」
「おっ？鬼ごっこでもしてたのか？」
『･･･拷問が待ってる鬼ごっこな』
「ふーん、それはされたいってことでいいんだよね」
『おっと？話が不穏だぞ？？』
空気を読めてない月永くんはわはははとこの雰囲気に合わない笑い声を響かせていた。
瀬名くん、俺は全力で君に抗議したい。
何故そうなった？？
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零音(プロフ) - 不眠猫さん» 申し訳ありませんでした。訂正いたしましたのでご確認お願いします。ご指摘ありがとうございました。 (2018年3月11日 15時) (
レス) id: 86bc35ccfa (このIDを非表示/違反報告)
不眠猫(プロフ) - に〜ちゃんの苗字は[仁兎]です (2018年3月9日 23時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆたん | 作成日時：2018年3月2日 22時
