君トミタカガヤキ《JW》 (ページ10)

今日:12 hit、昨日:0 hit、合計:2,296 hit

◯ ページ10

『久しぶり』

「うん、久しぶり…顔赤いよ(笑)」

『めっちゃ酔った…』

俺をからかうAの顔も少し赤い。

相当な時間寝てたな…

「なんか飲む？たぶん次ラストオーダー」

そんな声が聞こえたタイミングで、ちょうど通りかかった店員を呼び止める。

ウーロン茶を頼んで、メニューを閉じた。

「あ、こっち置くよ」

うん、こういうところが好きだった。

別に、気づかんでいいことを気づく感じ。

飲み物ない、とか、メニューの置き場所、とか。

そういう細かいことに配慮するところ。

メニューを隣の空いた席に置くと、手元にあったオレンジ色の飲み物を流し込んだ。

『…スクリュー？』

「ううん、オレンジジュース(笑)」

お酒飲めないんだぁ、なんて言ってへらっと笑う。

『え、顔赤いけど…』

「…雰囲気で酔えるタイプかも？」

『なんやそれ(笑)』

この、イマイチつかめない感じも、好きだった、と思う。