君トミタカガヤキ《JW》 (ページ7)

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しばらくお互い何も言えなかったけど、そんな雰囲気の中口を開いたのは俺じゃなくて。

「ねぇ、私じゃダメだったのかな、？」

『んーん、俺が悪い。完全に』

ツアーや舞台の稽古で不規則な俺の仕事を受け止めてくれたA。

それなのに、いつしかそれに慣れてきて、ついには重いとまで思うようになった。

『もう俺に構わんくてええから』

そう言ってから別れるまでの1ヶ月半、Aから触れてくることも、俺から触れることもなくて。

「明日出ていくね。今までありがとう」

そう言われた日ですら、俺は無言で頷いた。

でも、今日は、そんな酷い俺とお別れする日。

『俺とやり直してくれへん？』

この後ひとしきり泣いた俺達は、少し高くなった体温とともに眠りに落ちた。

_______pipipi…

『ん、ねむ…ふふ、かわいい…』

早朝5時。今日は日帰りやけど地方ロケで、あと40分で迎えが来る。

しっかりと日が昇る前からの仕事は正直しんどい。

でも、帰ってきたらAがいる日常が戻ってきた。

それだけでも頑張れる。

俺に巻き付いていた腕をゆるくおろして、新しい1日に始まりを告げた。

story1￤体温も、全部￤Takahiro.H

fin