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仲の良い人に一緒に帰ろうと言われれば一緒に帰る。言われなければ1人で帰る。
それが俺の中の普通だった。
今日は仲の良い友達は全員バイトが入っていて俺は1人で帰ることになっていた。
だが、今日も真昼に捕まってしまう。別に嫌ではないが、いつもいつも肩を組んでくるのはやめて欲しい。
中学生の時にあらぬゲイ疑惑をかけられて散々だったのだ。
「A、帰ろうぜ。」
「だ〜か〜ら〜、くっつくなってば。」
真昼が近くにいると、他の生徒達はそそくさと道を開けてくれる。
実は真昼は、中学生の時から親の関係などで恐れられている存在だった。
しかも真昼は所謂不良というやつで、昔は路地裏でチンピラを半殺しにしかけた事もある。その時は俺が体当たりをして止めたのだが。
細い体で鉄パイプを振り回している姿を思い出す。今ではピアスはしているものの、昔の不良達とつるんだりはしていないそうだ。
「別にいいだろうが、減るもんじゃねぇだろ。･･･あ、宵一！お前1人か？」
下駄箱で靴を履き替えている宵一に、真昼は声をかける。
馬鹿野郎と真昼を罵ったが、真昼は変な笑顔を浮かべるだけで全く聞いてないようだった。
「真昼、1人だけど？あっ、Aも居るじゃん。」
そう言って宵一は俺に近付いてくる。
あぁ、もう、なんだってんだ。
すると真昼は宵一に一緒に帰るぞなんて言い出した。
いいだろ？A。
･･･いいよ、別に。暑いから早く帰ろう。
断る理由も見つからないし、変に断ってしまえばきっと真昼も宵一も機嫌を損ねてしまうだろう。それだけはなんとしても避けたかった。
数分間の沈黙を破ったのは、宵一でもなく真昼でもなく俺だった。
「3人で帰んの久しぶりだな。」
「そうだな。だってお前、俺の事避けんだもんよ。でも真昼とはよく一緒に帰ってたんだろ？」
俺ちゃんだけ仲間外れは悲しいゾ、などと気持ち悪い言い方をする宵一の脇腹を肘で小突いた。少し腹が立ったんだ、気にしないでくれ。
「しょうがないじゃん、中学の時の事覚えてないわけ？」
「でも、もう中学生じゃないんだぞ？高校生だぞ？花の高校生。もうそんなアホみたいな事するやつ居ねぇだろ。」
頭をぽりぽりかきながら、宵一は大欠伸をする。あぁ、なんだコイツは、腹が立つ。
「高校だからだよ、中学同じのやつなんて半分も居ねぇんだ。俺はまた波風立てたくない。察しろよな。」
そう言うと、宵一は黙り込む。
いつもうるさいクセにそういう時だけ黙るなんて卑怯だ。
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優桃(プロフ) - ゆーなさん» 初めまして、コメントありがとうございます。そう言って頂けると頑張ろうって思えます(*^^*)これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2018年1月21日 21時) (
レス) id: a4872d24e8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 面白かったです！お気に入り登録しときました！これからも頑張ってください！ (2018年1月21日 21時) (レス) id: 9e3b82e97b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優桃 | 作成日時：2018年1月21日 21時
