干物 34 ページ40
.
「どういうこと？」
「A、三人には話とると思っとった。あれやねん。あいつの実の両親は高校生の時に亡くなっとんねん。今の両親は引き取ってくれた人。」
「え、そうだったん！？」
実はそうなのだ。
Aの生みの親は、彼女が高校生の時に亡くなった。夜中、Aの家から火が上がり、煙に撒かれて亡くなった。Aは運良く助かったが、家もろとも、身以外何一つ残されていなかった。
その時にAを引き取ると手を挙げたのは、親戚でもなんでもない、俺のお隣さんの人だった。
Aの両親は生前、歳を重ねるにつれて仲が拗れ、夫婦喧嘩なんて可愛いものじゃない状態が続き、物が壊れるのも日常茶飯事だったらしい。
当時から、Aの身を守るまいと、危険な雰囲気がするとAを呼びに行き、騒ぎが収まるまで面倒を見てくれていた人達だった。
Aにとっては親同然の人達。
しかし、彼らが保護者となったは良いが、Aは一度に起きた非現実的な状況に対応などできていなかった。
笑顔は取り繕ったものばかりで、目の奥に光などなかった。当然ではある事態だが、俺や両親となった二人は勿論、学校の皆も口には出さぬもののかなり心配をしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みや(プロフ) - すずさん» あああコメントありがとうございます！なるひろの絡みも好きです可愛いですよね(*¨*) どのキャラも活き活きしていて本当に好きです笑 (2018年12月19日 23時) (
レス) id: d580707f2b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ヲタ恋いいですよね！私はなるちゃんと宏嵩の絡みがめっちゃ好きですｗ花ちゃんもいいですよね (2018年12月10日 20時) (レス) id: 1ecb80634b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みや | 作者ホームページ：https://twitter.com/miyadao_orz?s=06
作成日時：2018年11月18日 22時
