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干物 32 ページ38

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「さかちゃん。」

未だ嗚咽は混じっているが、自我を取り戻したらしく自分から声をかけてきた。
 
 「ん?」
 「夢、見た。」
 「何の?」
 「家事の…久しぶりにここ来たからかな、最近はずっと見てなかったのに、最悪…ごめん、起こしちゃったし、また取り乱しちゃった。」
 
とても苦しそうに、でも笑顔を作ろうとするA。笑わなくていいのに、別に、頼れる先が俺なら、幾らでも頼っていいのに。謝らなくていいのに。

そう言ったとしてもきっと、彼女は謝るだろう。
 
 「俺は構わんし、今日は幾らでも寝てられんで気にせんでええよ。」
 「ほんまごめん…」
 「謝らんといてや、むず痒なるわ!」
 「え、ごめん。」
 「それでも謝るとか嫌がらせなん!?」
 「ちが、間違えただけや!」
 
別にAからの嫌がらせとか痛くも痒くもないし。てかそれが普段すぎて慣れてるってのに、こういう時だけ真に受けてくるから対応に困ってしまう。

だからと言って黙っているのも嫌で、そういえばと話題を切り出す。
 
 「最近見とらんかった言ったけど、俺が東京行っとる時は見んやったんか?」
 「見とらん。あん時が酷かっただけでほんと数える程しか見とらん。」
 「ならええけど、ここじゃなくてもまた変な夢見たら電話しい。」
 「ん、わかった。」
 「…寝れる?」
 「わからん。」
 「寝れんかった付き合ったるで。」
 「ありがと。」
 
まだ少しだけしゃっくりがあがっているAの背中をとんとんと叩いていれば、少しして規則正しい寝息が聞こえてきた。
ひょいっと体を持ち上げ俺のベットの上に寝かし、タオルケットをかける。

俺はどこで寝ようか、そう考えるも、移動させるときに服を掴まれたらしく身動きがあまり取れない。やらかした。

無理してとるのも可愛そうだし、諦めてAの横に寝そべる。
 

次はいい夢みれたらええな。
 

そう切に願いながら呟いて俺も再び眠りについた。
 
 
 
 

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設定タグ:あほの坂田 , 歌い手 , 浦島坂田船   
作品ジャンル:恋愛
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みや(プロフ) - すずさん» あああコメントありがとうございます!なるひろの絡みも好きです可愛いですよね(*¨*) どのキャラも活き活きしていて本当に好きです笑 (2018年12月19日 23時) (レス) id: d580707f2b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ヲタ恋いいですよね!私はなるちゃんと宏嵩の絡みがめっちゃ好きですw花ちゃんもいいですよね (2018年12月10日 20時) (レス) id: 1ecb80634b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みや | 作者ホームページ:https://twitter.com/miyadao_orz?s=06  
作成日時:2018年11月18日 22時

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