干物がーる【あほの坂田】

干物 24 ページ30

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んっ…
リリリリ、という軽快な目覚まし音で目が覚める。
も、

「ねむ」

あと五分だけ、と手探りで音を消して布団にもぐ

「潜らせるかァァァ！」
「うっさいわあほ！」

声のした方に目がけて手刀を振り落とすと、いってえええ！とのたうち回る声。
よし、寝よ。

「やだからねるなて！」
「もっと痛がったてええねんに。」
「てか人に手刀落とすてあほはお前やろ！」

はい、私が見事に手刀を決めた相手はさかちゃんでした。
いや、てかなんであなたここに居るんです？
そう聞くより先に本人から告白された。

「けいちゃんに頼まれた俺の身にもなれや。“絶対二度寝して準備ギリギリでやってくるやろうから起こしに行ったって”て連絡来てん、昨日。まさか親友の結婚式やでないやろと思ったんに、ほんまやったわ。」

いや、恐ろしいかよけいちゃん。なんでそこまで読んでるんだい、怖いよ！？
まあそれはそれのして、多分お母さんも色々察してさかちゃんをうちに上げたのだろう。

仕方ない、準備するか。
布団から出て、昨日買った服を用意する。

「さかちゃん、着替えるで出て。」
「嫌や。」
「それ(漫画)持ってでいいから。」
「ならええわ。」

いやデリカシー無さすぎか！！！

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