干物がーる【あほの坂田】

干物 15 ページ17

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仕事に行く日と同じ時間に起きて支度を始める。

昨日、突然まーしーからLINEが飛んできて、“明日バレー行くけど行く？”という誘いに二つ返事でＯＫした。
因みにそれが送られてきたのは会社の飲み会最中、つまり今日の私は酒漬けした翌日の体という訳だ。

だからといって、私はさかちゃんと違ってお酒は強いので、結構飲んだとしても滅多に二日酔いはしない。あまり酔わないしね。
たまに色々重なると泥酔してしまうらしいけれど、その時は大抵記憶も飛んでしまうのでその姿を知る人は極小数である。

「着替え持ったし、バレーボールシューズ持ったし、タオルも入れたし。あ、サポーター。」

飲み物は途中コンビニで水でも買えばいいのでこんなもんでいいはず。
まーしー曰く、身一つあれば十分、らしいし。




「お、A〜」
「やほー」

バレーの練習場所の最寄り駅には既にまーしーがいた。
さかちゃんと違って時間にはしっかりとしておられる。さかちゃんと違って。

「よう迷わんかったな。」
「いや、迷いかけた。」

地図が苦手な私は、まーしーから“ここ”と送られてきたスクリーンショットを見てもなかなか理解ができなかった。
因みに無事ここまで辿り着けたのは、所謂野生の勘、と言うやつだ。野生の勘で辿り着けなかった場所は未だに無い。ある意味奇跡だと自負してはいる。

だからといって、この東京という地は、実家だとか神戸の街とか、比べ物にならないくらいもので溢れているから、覚える気も起きない。
ま、いずれ覚えるでしょ、と言った感じである。

それ絶対覚えないって？
そこ五月蝿いよ?!合ってるけど。

とはいえ、今後通うことになるかもしれない場所だから、今回はしっかり覚えようと思う。
まーしーと話しながら街並みとか道だとか、ひとつずつ覚えていく。

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