干物がーる【あほの坂田】

干物 12 ページ14

「ごめん、待ったやんね？」
　「いや、俺もいまさっき来たとこやねん。」
　
　午後七時過ぎと、普段は家で干物生活をスタートさせている時間に私はなんと外で待ち合わせをしていた。
相手はそう、志麻くんことまーしー。あ、逆か。まーしーこと志麻くん、か。まあどっちでもよくて…。
　華金の夜、まーしーと何故待ち合わせなどをしたかと言うとですね。
　
　「じゃ、早速一杯行くかー！」
　「いぇーい！！！」
　
　そう、飲みに来たのです！

お さ け を ！

　そもそも何故お酒を飲みに行くことになったかと言うと、事の発端はなんと昨日のことで、私が東京にいることを知らなかったまーしーが昨日のさかちゃんからその事を聞いたらしく、
“なんでこっち来たって連絡せえへんかった！”
というお咎めLINEとともに
“明日飲みに付き合え！”
と送られてきたのだ。

　丁度今日は仕事も早めに切り上げられそうだったし、明日からは休みだしと言うことで二つ返事でおっけーをしたのだ。
　
　「にしても、Aこっちに来とったんやな。」
　「うん、かれこれ三ヶ月？」
　「…三ヶ月もおったんに一言くらい寄越したってええやろ！」
　「忘れとってんて！ごめんて！」
　「許す！」
　
　こんな馬鹿なやり取りも含めて志麻永、みたいな所あったなーと少し懐かしい気持ちになりながら、まーしーの案内に着いて行った。
　
　
　

　
　
　

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