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坂田先生におぶられながら道案内をしている途中、不規則に揺れる背中の上で酔ってしまった。
貴「坂田先生...」
銀「ん?どした?」
貴「...気持ち悪いれす」
銀「.....はい?」
貴「坂田先生の背中の上で揺られて酔いました」
さすがにこのままではリバースしかねないと察してそう告げると、近くにコンビニあるからそれまで我慢しろ、と言われた。
そうして揺られること数分、1件のコンビニに着いた。
銀「さすがにこのまま入るのは不味いからな、ちょっとここに座って待っとけ。」
それだけ言って中に入っていった。
申し訳ないな...
また今度お礼しないと。
入ってきてすぐの新人にここまでしてくれる先輩もそういないだろうな。
そんな事を呑気に考えながらぼーっと向こうを見ていると、カップルと思われる2人組がホテルから出てきた。
そっか、あの通りはホテル街か...
覚醒しきらない頭でそんな事を思った。
そのカップルはこちらに向かって歩いてきて...
その2人を見て言葉を失った。
なんで?なんで彼が...
知らない女の人と、ホテルから?
私の彼氏じゃないの?
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どうやら最後のだけ声に出ていたらしく、陵くんがこちらに目をやり“なんでここに..."と呟いた。
それ、こっちのセリフだよ。
なんで、なんで私じゃない人とそこから出てきたの?
色々な疑問が頭の中をグルグルと周り回るけど、言葉にできない。
すると、陵くんと一緒にいた女の人が口を開いた。
女「陵くーん、誰この人ー?」
そっくりそのまま返したい。
あなたは誰?陵くんの何?
貴「あのっ...」
声をかけようと勇気を振り絞った瞬間
陵「知らねーよ、こんな女。」
はい?
耳を疑った。
今、なんて...
女「そうだよねー、こんな女知るわけないよね〜」
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作者名:みや | 作者ホームページ:https://twitter.com/miyadao_orz?s=06
作成日時:2017年3月29日 15時