冥界の主と少年。 (ページ39)

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今更だけど。ページ39

「メリィイイクリスマァアアアスゥ!!」

バイトが終わって家に帰ってきた少年に向かって鈴芽達と一斉にクラッカーを鳴らす。

パンッパンッと乾いた音が響いて、キラキラした粉やカラフルな紙くずが少年の頭上に降りかかる。

「…なんですか…それ……」

少年はげんなりした顔で私を指差す。

「サンタコスだ！いいだろ～」

自慢げにそう言うと、少年は大きくため息をついた。

「サンタコスって…自分の年齢考えてくださいよ……それと、もうクリスマス過ぎてますよ」

少年はブツブツ言いながらカバンを下ろし、コートを脱いでハンガーに掛けた。

確かに、日付はもうクリスマスから遠く離れている。

だから何だって言うんだ!!
世の中には1月6日あたりまでクリスマスを過ごす国だってあるんだぞ!?

「そんな硬い事言わないで一緒に楽しもうぜ!!
ほらほら～ケーキもごちそうもプレゼントもあるぞ！」

少年の背中を押して、ダイニングルームまで連れていき、無理やり座らせる。

「あんたら『忘年会も兼ねてクリスマスパーティーしようぜ！』って言い訳して騒ぎたいだけでしょ」

「っ…」

「図星でしたか」

ピシャリと言い当てられて押し黙る。
だって、仕方が無いじゃないか！
最近この小説は書いて消しての繰り返しで、クリスマスって言う一大イベントができなかったんだよぉお!!

「っしゃああああ!!!今日は飲むぞおお!!!」

少年から逃れるように、大声を上げる。

「うぇーい!!」

鈴芽達の歓声に乗せられて、私はお酒を煽った。

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「……はっくしょい!!」

大きなクシャミに驚いて目を開ける。

「って……私がクシャミしたのか」

寝ぼけた目をこすり、あたりを見渡す。

「え………」

ここ、

何処だ。

～冥界の主観察日記～

･冥界さんは酔うと泣き上戸になる。
いろいろ面倒臭いので捨ててきた。

「やっぱりお前の仕業か!!」

「ちっ…帰巣本能があったとは…」

「いや普通にあるからね!? 冥界さんをなんだと思ってるの!?!?」