そのわけは ページ46
『林ちゃん髪伸びたねぇ』
目の前に伸びている髪を一房取ってくるくるいじる。林ちゃんは私や叶乃ちゃんよりも濃い栗色の癖毛をハーフアップにしている。多分癖を伸ばしたら私と同じくらいなんじゃないかな。
「いい加減鬱陶しいんだよな」
『切らないの?』
「…うん、時間ないし」
妙な間に、思わず首をかしげる。この間まですぐ切ってたような気もするけど。変なの。
とはいえ、私も林ちゃんも一度切れた話題を再燃させるほどの気力を持っていない。現に姿勢すら保てず、事務所にいくつかある丸いテーブルの一つに二人してぐでっと伏している。
声が消えると元々人が少なかったオフィスは無音になって、しばらくして聞こえてきた靴の音がよく響く。
「こんなとこで何やってんすか森川さん」
『ホントだ、しゃちょーだ』
「…いやここ俺のオフィスだからね。君達こそ何やってんの、干物みたいに」
「何か急に疲れてきて」
『それにつられて』
「本当兄妹だねぇ」
歩いてきたのは森川さん。我らがアクセルワンの代表取締役であり、大先輩でもある。
『今林ちゃんの髪伸びたねって話をしてたんです』
「ホントだ、髪長い…でもやっぱり林太郎君は…」
瞬間、バッと林ちゃんが体を起こした。突然の事に驚いて、思わず私も姿勢を正す。
「あー…」
落ちつきなさげにキョロキョロして、そのまま黙った。
『えっ何?どうしたの?』
「…別に」
『そう?で、何ですかしゃちょー』
「あぁ、林太郎君は、髪長い方がかっこいいよねって」
『…』
「…」
顔をそらす林ちゃん。耳が赤い。
『…そっかこれかぁー、そりゃそうよねぇ、そりゃ切れないねぇ林ちゃん』
「うるせぇお前これ叶乃に言ったら許さんからな」
『フリ?』
「ちげぇーよ」
『可愛いねぇ林ちゃん』
「林太郎君可愛いね」
「何すか森川さんまで!」
散々笑って、お腹が痛くなってきたあたりでようやく収まる。
『やばい、腹筋割れたかも』
「割れねぇよ!」
「よかったね海ちゃん、感謝しなきゃ」
「されたくないですその感謝」
このノリで会話する度に森川さんと父を重ねてしまう、東京のお父さんって感じ。
『…しゃちょーにも来年の父の日あげなきゃですね』
「待って何の話?」
「海お前また脳内で話進めてたな?1から9飛ばして10にいくのやめろっつったろ」
『あっごめん』
「…兄妹っていうより親子っぽいね」
『じゃあ林ちゃんにも父の日…』
「何の話か全くわかんねぇけどとりあえず絶対違う」
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ryoriisa(プロフ) - ゆみらさん» ボードに移動するので、そちらでお話もしましょう！ (2018年9月24日 7時) (
レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみら(プロフ) - りささん» こちらのボードなどでのやり取りなら可能なのですが、Instagramは使い方がよくわからなくて(-_-;)本当にごめんなさい… (2018年9月23日 18時) (レス) id: 46d3533f79 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ゆみらさん» そうなんですね…残念です…ワガママを言ってすみませんでした。 (2018年9月23日 18時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみら(プロフ) - りささん» 成程！そういうものなんですねぇ！面白そうですね！申し訳ないですがツイッターしかやっていないんです… (2018年9月23日 17時) (レス) id: 46d3533f79 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ゆみらさん» リレー形式はですね、どちらかが設定、登場人物書いていき、サブタイトルなども決めながら交互に書いていくという感じです！もしよかったらぜひやりたいなと思ってコメントをさせていただきました；；；；ちなみにSNSでInstagramやっていますか…？ (2018年9月23日 14時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：留鳥カナメ | 作成日時：2018年8月29日 12時
