キャンプでのお話 ページ12
A「ふぅ……。」
みんなで薪を拾ってきたり、ご飯を作ったり、テントを立てたりしてそれなりの準備は済ませた。
シルビア「でも、貴方が盗賊ねぇ…。師匠ならまだ分かるけど、盗賊って柄では無いわね。」
A「……まぁね。」
ベロニカ「あたし達、あの日からずっと探してたのよ?!」
A「んー……ごめん。」
何かいつの間にか私が責められるような形になってるんだけど……悲しいわ。
シルビア「昔から思ってたけど、Aってほんと不思議よね。」
A「え?どこが?」
シルビア「だって、アタシが剣を持ち始めた頃には貴方は既に任務を任される程の立派な騎士だったじゃない。アタシの方が年上なのに。」
最後の部分を嫌味ったらしく強調して言い放たれたのは気のせいだと思いたい←
セーニャ「確かにそうかもしれませんわ。私達はA様が17歳位の頃から一緒にお供させて頂きましたけれど、あの年齢で強力な魔法を覚えていましたわ。」
ベロニカ「だからこそ付いて行ったんだけどね。」
どうしよう…一層の事私の事も全部この人達に話してしまおうか。
だけど、私の内側にある何かがそれを止めてくる。
"ヒトなど信用するな"と、もう1人の私がそっと、心に囁いてくる。
その言葉を結局鵜呑みにしてしまい、結局今回も自分の事を明かさずに過ごした。
イレブン「やっぱり凄いんですね、Aさんは。」
A「A。」
イレブン「え?」
A「Aでいいよ。さん付けってなんだが慣れないし。敬語も外してくれると有難い。」
イレブン「……分かった。」
そう言ってこちらを向いてニコッと笑う。
その優しさを含んだ笑顔は、幼き頃の記憶にあるエレノア様の笑顔そのものだった。
A「………。(凛とした瞳はアーウィン様に似ているのに、性格はエレノア様に似ているのか…。)」
イレブンを見ていると、あの人の"最期"を思い出してしまいそうで怖い。
イレブン「Aは、カミュ達とどうやって出会ったの?」
A「……ふふ、その昔話はいつか時が来たら話してあげるよ。私のことも、全部ね。」
イレブン「うん、待ってる。」
カミュ「何の約束してんだよ?」
A「んーとね…内緒。」
カミュ「うわ、教えろよ。」
A「やだね。」
この後、みんなで楽しく騒いだ後はテントの中に入って、仲良く並んで寝た。
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KFC組を愛し隊 - 、、、何だろう、この勇者のショタっぷり、、(誉め言葉) (2020年9月26日 16時) (レス) id: edd235e4c2 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 良い話ですね…(泣)感動しました。これからも更新頑張ってください!応援しています( ´ ∀ ` )ノシ (2017年12月23日 3時) (レス) id: 6160959f20 (このIDを非表示/違反報告)
初音♪ゆいか(プロフ) - ミファーさん» ありがとうございます^^* (2017年12月3日 10時) (レス) id: 97a168b901 (このIDを非表示/違反報告)
ミファー - 楽しみながら見ています!これからも頑張ってください!(゜∇^d)!! (2017年12月2日 21時) (レス) id: a08f22c5ed (このIDを非表示/違反報告)
初音♪ゆいか(プロフ) - カグレさん» カグレ様、初めまして。そう思って頂けて嬉しいです。どうぞこれからもこの小説を宜しくお願いします。 (2017年11月3日 21時) (レス) id: 97a168b901 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初音♪ゆいか | 作成日時:2017年10月10日 21時