【WT】恋愛短編のお話③【実況者】 (ページ7)

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「それじゃあ、今日からここが君の家だよ。まあ僕と一緒だけどね」

『きれー！』

女の子は紹介した僕の家に入るなり走り回り、ぴょんぴょんと飛び跳ねて嬉しそうにしていた。

『ねぇねぇお兄ちゃん…あっ、お兄ちゃんのお名前、なんて言うの？』

「僕はね、broooockって言うんだよ」

『ぶるーくお兄ちゃん！Aはね、Aって言うんだ！』

…一人称が自分の名前だからカオスだけど、可愛いからいいや。

『それでね！お兄ちゃんってもしかして神様だったりするの？』

「…えっ」

『だってAをたすけてくれもん！』

「うーん、僕は普通の人だよ」

『そうなの？でもお父さんがこまってる人をたすけてくれるのが神様だって言ってたから…』

そう言うと悩み出す女の子。神様ね…僕別に神様信じてないからそういうのわかんないなw

『んーでもお兄ちゃんは神様じゃなくてもAは神様だと思うから神様！ねえ神様、お父さんはいつかえってくるの？』

…何言ってるんだろこの子。まあ5歳児はこんなもんなのかな？妹とか居ないからよく知らないけど。

いやでも、僕が神様っていうシチュエーション楽しいかも？

「んー神様的にはお父さんが帰ってくるのはずっと後だと思うな～」

『えっ！！…そうなの？』

「まあ思うってだけだから！それより、僕はbroooockって名前があるからbroooockって読んで欲しいな？」

『わかった！broooockお兄ちゃん！』

「よしよし、いい子いい子」

頭をわしゃわしゃと撫でてあげると、女の子は嬉しそうに笑った。あー可愛いな～

「てか僕が神様ならAちゃんは天使だね。天使みたいに可愛いし」

『てんし？ふわふわな神様のおてつだいの女の子？』

「そうそう！可愛い女の子だよ」

『かわいい？やったぁ！！じゃあAてんしだから神様…じゃなかった、ぶるーくお兄ちゃんの言うことまもってがんばる！』

「うん、じゃあこれから頑張ってね天使のAちゃん」

『うん！』

僕は嬉しそうに笑うAを優しく撫でた。

…これからこの子のために頑張らなくちゃね。