呼び続ける ページ4
「川西君っ好き…です…」
「あー、無理」
「…それは、白沢さんがいるから?」
「は?」
「川西君と、白沢さんって、幼馴染なんだよね」
「そう、だけど」
「川西君って、白沢さんのこと好きなの…?」
「…それで?」
「え?」
「それを知ってお前はどうすんだよ」
「、っとそれは…」
「、まあいいや…じゃ」
まって、と声が聞こえるが
聞こえない振りをする
…幼馴染?笑わせんな
それ以上に、もっと、もっと大きな壁が、
俺らの間にあるんだよ
…なあ、俺は
いつまで経っても、
''双子''
という壁を、超えられないのか?
「たーいちー?部活の日にもこくられてる〜」
「うわ、聞いてたの」
「モテモテだねえ」
「別に、好きでもない奴に告白されても…」
「…そっか」
「部活行くぞ」
「うん」
「…風呂上がった」
「ねえ、思ったんだけどさ」
「ん?」
「どうして、誰とも付き合わないの?太一の、好みの子だってこれまでいたじゃない」
「全部把握済みかよ……べつに、いいだろ付き合わなくたって、俺には俺の価値観があんだから」
「…ふふっ」
「何がおかしいんだよ」
「なんにもだよ…ね、たいち」
「んだよ…」
「一緒に寝たいな」
それが、彼女の
精一杯の
''さみしい''
というサインだった
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作者名:前髪ぱっつん*あきら | 作成日時:2018年4月29日 21時