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靴の置き方は雑だが、外向きに揃えて脱いでいたり、きょろきょろと見回すと普通に整頓された一般的な一軒家に見える。そもそも、浮けるのに靴とか脱ぐんだ。どうにも魔界の常識は把握出来ていない。


「そういえばAってさ…あーでもあれも聞きたいし…どうする?ていうかお腹すいた?人間って何食うの?」

『ちょ、質問責めやめてくださいよ。まだお腹すいてないので、お構いなく…。……あの、食べないんですか?私の事』


これが1番謎だ。もちろんご飯の話も聞こうとしたことも気になるが、まずここ。いのちだいじに。ぶっちゃけ家連れ込んで食われて証拠隠滅もされると思っていたし、というか犯罪でもなんでもない。ごく普通の考えで、かつ今も尚マシとはいえあれだけ近づいたら匂いは分かるはず。…お腹空かないわけがない。


「んー?食べて欲しい?どっちの意味で?」

『どっ…!?ど、どっちでも食べないでください…』

「でしょー?やなんだったらわざわざ口に出さなきゃいいのに。…あー、まあ美味しそうではあるよ?実際。高級食材が無抵抗で目の前にいるわけだし」

『ぐ…』


先生は話しながら廊下を進んでいく。リビングと思われる部屋の扉を開けると、開けて待っていてくれた。
…まあ、無抵抗なのは否定できない。確かに私はあの場所からここまで1度も先生以外の人物に会ってないし、今飛び出したとしても先生の服を着てる人間の私は不利に決まっている。連れ戻されるか他の悪魔に食われるのがオチだ。


「あとこ〜んな優秀そうな人材、食べるのは勿体ないしなぁ…?」

『ヒッ』


ばたん、という音と共に1段階低い、狙いを定めた狩人のような声が背後から聞こえた。…振り向けない。振り向いたら負けな気がする。人材(・・)と呼ばれる理由なんて分かりきっていた。


『な…なんのことですか』

「なんの、こと?なんか知らないけど俺のこと知ってて…かつ、アレなら、分かるでしょ?な?」


肩に暖かい呼吸音と重みを感じる。いつの間にか腰には手を回されており、どこにも逃げられない体勢になっていた。一見ドキッとするかもしれないシチュエーションだが、違う意味でドキ.ドキする。鼓動が。焦燥と危機感が私を襲う。


『…さっき食べないって』

「え〜?どうしよっかな〜…30秒逃げるか観念してくれたらやめてあげよっかなー」

『このサイコ……』

「悪魔にとっちゃ褒め言葉ね」


…ならば、逃げればいい。私ならいける。やろう。

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かるな - うっわ…すんごい面白い…更新待ってます! (2022年11月12日 1時) (レス) @page14 id: 1df39dbcc9 (このIDを非表示/違反報告)
もか@ワイテ民(プロフ) - ラダ先可愛すぎんか?更新待ってます! (2022年1月21日 18時) (レス) @page11 id: 471eb0001e (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 私はすきよ........更新待ってます(語彙力はラッ先に血と一緒になめとられたわ) (2022年1月3日 3時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
よくねたしおだおぉぉぉぉ!!! - アッ、、、、、、好き、、こここ更新!ブリッジでっ待ってます!!! (2021年12月7日 16時) (レス) @page14 id: a2762c3708 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - やっべぇ、夢主と同じ思考回路以上の思考やってら() (2021年8月12日 23時) (レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白雪 | 作成日時:2021年4月26日 22時

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