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「なんでさっきから黙りこくってんの?つーか人間だよな?この魔界で人間がどんな扱いか…知らないわけじゃねーよなぁ?」


質問責めし、舌なめずりをするラッダァ先生。ちょっとかっこいいと思ったのは置いといて…普通に圧かけてくる。手ぇ出すなよ。泣くからな。か弱い人間の女の子が泣いちゃうからな。あ、いや嘘です。すいませんすぐ答えます。


『えっと…死んだと思ったらなぜか気付いたらこの場所にいました。あと、先生の名前を知ってるのは…企業機密ということで。てへ。』

「ハァ〜〜〜????」


説明になってない、とでも言いたげな困り顔。そりゃ現実味がないわな。でも漫画に出てるとも言えないし…許してくれ。
あはは、と乾いた笑いしか出来ないでいると、鼻の当たりを冷たい何かが伝う。……これさっきの石で傷ついて血出てきたな。もう痛くはないけど……


「……もう無理」

『え』


長いため息をついたあと、私の肩をがっちりと掴むラッダァ先生。力強。もやしビジ陰キャの癖に。いやこれは中の人の話だけど…と、いうのはさておき。ミシミシと言いそうなくらいの力で私を押さえつけ、跨るラッダァ先生の目は、餌を前にした空腹状態の狼のようだった。


「ちょっとだけ…ちょっと舐めるだけだから」

『な、何をですか?ちょ、離して……』

「逃げんなよ…今逃げたら丸ごと食うからな…大丈夫、舐めるだけで痛くないから…」


話して、逃げようとするごとにラッダァ先生の顔は近くなっていく。もう少しでくっつきそうな程の近さで、鼻の頭を舐められる感覚がした。
たったそれだけ。
快も不快もない、ただ舐め取られるだけのその行為に、何故か私はゾクゾクした(・・・・・・)。耳に息が吹きかけられるとか、腰を撫でられるような、そんな言い表せない背徳感と快感。
……そういえば、吸血鬼は血を吸う時に相手に快楽を与えて溺れさせるらしい。…そんなご都合設定あっていいのかってよ。


『んぅ、っ…ひ、』

「あー…うま……ただの噂だと思ってたけど、甘くて滑らかで…やばい、ハマりそ…」

『あ、いや、やめて…ラッダァせんせ』

「んー?これだけ舐め終わったらな」


じっくり、じわじわと味わうように(いや、確かに味わってはいるが)大切に飲み干したあとにやっと顔を離される。与えられた背徳的な快楽にぐったりしていると、突然もふっとした感触が顔面に直撃した。

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かるな - うっわ…すんごい面白い…更新待ってます! (2022年11月12日 1時) (レス) @page14 id: 1df39dbcc9 (このIDを非表示/違反報告)
もか@ワイテ民(プロフ) - ラダ先可愛すぎんか?更新待ってます! (2022年1月21日 18時) (レス) @page11 id: 471eb0001e (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 私はすきよ........更新待ってます(語彙力はラッ先に血と一緒になめとられたわ) (2022年1月3日 3時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
よくねたしおだおぉぉぉぉ!!! - アッ、、、、、、好き、、こここ更新!ブリッジでっ待ってます!!! (2021年12月7日 16時) (レス) @page14 id: a2762c3708 (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - やっべぇ、夢主と同じ思考回路以上の思考やってら() (2021年8月12日 23時) (レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白雪 | 作成日時:2021年4月26日 22時

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