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第12話 ページ13

夢を見た。
幼い頃、まだ母さんと父さんがいた頃の夢。


『かあさん、とうさん』


二人は呼んでもこちらを見て微笑むだけで
何も答えてはくれなかった。


『わたし………強く、なるから。強くなる、だから…』


ああ、この頃の私はまだちゃんと人間らしく
泣けてたんだ。
私…いつから、こんな風になったんだ?


『だから、いかないで……』


そっか、捨てられたんだっけ…?
わかんない。なんで捨てられたんだ?
思い出せない、興味が無い。

あれ?なんで私、興味を持たなくなったんだ?
親の事なのに、泣くほど大好きな人たちなのに。

それも忘れた。


爺「A…A…」


じじ様だ。
私が鬼殺隊に入隊する時に死んだ、じじ様。
母さんと父さんがいなくなっても私は尼宮家にいたから、じじ様が育ててくれた。
鬼殺隊になる為の修行や
鱗滝さんの紹介もしてくれた。
じじ様は昔、柱だったらしい。
じじ様は話してくれない、周りの人も教えてくれない。何故、じじ様は言い伝えと違い生きているのか。

"雪の呼吸の使い手は二十五になる前に死ぬ"

そうじじ様、母さんや父さんにも言われてきたはずなのに。


爺「A、良いな。柱になっても、あまり呼吸を使うでないぞ」
『何故ですか、じじ様』
爺「この呼吸は呪われてるからだ」
『呪われている?』
爺「そう、呪われている。雪の呼吸は鬼の頸を断ち、使い手の命を喰らう呼吸」
『何故じじ様は大丈夫なのですか』
爺「じじ様はな_______________」


何を言っているのか聞こえず、
少しずつ遠のいていくじじ様。
私は手を伸ばして追いかけていくが、
遂には見えなくなってしまった。


『!!』


引き戻されるように私は飛び起きた。

………なんで、今になって見るんだ……?

私は寝巻きのまま外へと行く。
外は暗く、恐らくそんなに寝て時間が経っていないのだろう。
しかし、夢のせいで汗が大量に出たのか
寝巻きは汗でぐちゃぐちゃだ。


『最悪だ…気持ち悪い…』


風呂はまだ開いてるのだろうか。
そう考えながら風呂場へ向かった。

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あるま。(プロフ) - 実弥&左馬刻&勝己ラブさん» ありがとうございます!!なるべく毎日更新出来るよう頑張ります!! (2022年2月5日 3時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己ラブ - 凄く面白いです^ ^相変わらず実弥カッコいい(^ ^)ほぼ毎日読んでるんですが、飽きません!こういう小説好きです。更新毎日楽しみにしていますヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ (2022年2月4日 21時) (レス) @page20 id: 46d98ab23b (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» コメントありがとうございます!!今後の展開で分かりますー!!! (2022年2月2日 22時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)
*Flonaison* - あるま。さんこんにちは*Flonaison*です。昨日仕上げた内容ですがヒロインは鬼が潜伏してないか情報を探るのですが鬼は一体どこにいるのでしょうか😥 (2022年2月2日 16時) (レス) @page17 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
あるま。(プロフ) - *Flonaison*さん» ひえ、ありがとうございます!!色々設定考えてるので、書き込めるよう頑張ります!! (2022年1月30日 21時) (レス) id: 030aba5c68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あるま。 x他1人 | 作成日時:2022年1月28日 4時

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