黒曜組とショッピング！1 ページ19
骸side
「ショッピング行きましょー！」
「……は？」
それは彼女の、唐突な一言が始まりだった。
「おいA！ なんか食いもん買うびょん！！」
「ついて早々何言ってんですかー、アホ
「誰がアホ
「……犬…うるさい。……傷に響く……」
「なっ！ 俺のせいじゃねぇびょん！！ 大体Aは……「僕がなんですかー？バ・カ・い・ぬ・さん」
「むきーっ！！ 誰がバカら！！ アホより悪いびょん！！！」
「…………ハァ」
本当に、何故こんなことになったのだろう。
もう考えるのも面倒になって、大きく溜め息をついた。
……昨日。
僕達はボンゴレ十代目を殺そうとして……失敗した。
そして、復讐者の牢獄に投獄されたのだが……
「僕と一緒に……来ませんか？」
「！？ 何故貴方がここにっ……！！？」
ただただ驚いた。
何故こんなところにいるのだろう。そもそもどうやってこの牢屋の前までたどりついたのだろう。貴方と一緒にって、どういう……
何故、何故、何故、何故……？？
頭の中が疑問でいっぱいで、溢れ出しそうだった。
しかし、僕の口から溢れ出たのは、
「……はい。貴方に着いて行きます」
という、言葉だけだった。
そっと彼女が差しだした手を握る。
犬と千種が目を見張り、こちらを見た。
僕自身も、自分の言葉に驚き、目を見開いてしまった。
でも……自分の言葉が、ゆっくりと、でもすとんと確かに腑に落ちて。自分の答えが間違っていなかったことを悟った。
頭で考えた訳ではなかった。
気づいたら、ポロリ、とそんなことを言ってしまっていた。そんな感じだった。
彼女の家に連れて行かれて。彼女はそこで、自分も復讐者の一員であることや、今日からここで生活していけ、などということを、僕達を手当てしながら簡単に述べた。
復讐者の一員というのには驚いたが、それなら、と彼女の常軌を逸した強さにも納得できた。
やはり疲れていたのか、その夜はそのまま、彼女の家のリビングですぐに眠りについた。
そして、次の日の朝。冒頭に至るわけだ。
唐突すぎて驚いてしまったが、ようはこれからここで暮らすのだから、生活用品がないと困るから。
理由は間違っていないし、僕としてもちろんは賛成なのだが…
「僕たちが外に出て買い物に出かけて良いのですか？」
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作者名：夢うさぎ | 作成日時：2019年5月3日 19時
