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「ねぇ、ヒバリンって何？ 咬み殺されたいの？」
え、そんなこと言ったって……
「吸血鬼+ヒバリセンパイ=ヒバリンっていう公式は、世界の常識でしょー？」
リボクラの世界のだけど。というかその格好で咬み殺すって似合うな。
あ、でも……
「ヒバリン、吸い殺すって言ってくださーい」
聞きたい！ すごい聞きたい！！
「……殺す！」
そう言い、僕にトンファーを降り下ろすセンパイ。
……違うよ！吸い殺すだよ！！
「だっ！！！」
いつも通り避けずに頭で受け止めてしまったため、猫耳に当たってしまった。
当たった部分をさすっていると、突如ヒバリンが、
「……trick or trick.」
と言った。
ふっ、残念だったな、こんなときのためにちゃんとお菓子は用意し……て……？
……あれ、この人今なんつった？
「…無駄に発音いいですねー」
い、いや、気のせいだよね！？ そうだと言って！？！？
そう思いながらお菓子を差し出すと、少し微笑みながら受け取り、そしてまた違う笑みを浮かべた。
……なんだろう、この笑顔、真っ黒だなー。気のせいかなー。
「じゃあ、イタズラだね」
「セ、センパイ、お菓子あげましたよねー？」
「別にくれだなんて言ってないけど」
そしてそのまま顎を掴まれて上を向かされる。雲雀センパイの顔が近づいて来るのがわかって、思わず目を閉じる。
…………？
なにも起きないことを不思議に思い、目を開けると。
僅か1mmくらいの近さでセンパイの顔が止まっていた。
……ちっか。ってなんでそんなニヤニヤしてっ……。
「……して欲しかった？」
「っ〜〜〜！！ ……んなわけっ！！！」
嫌でも顔に熱が集まっているのがわかる。
目をそらそうとするものの、近すぎて下手したら唇が当たってしまいそうで動けない。
しばらくそうしていたと思ったら、急に後頭部から優しく抱きしめるようにして、猫耳を撫で始めた。
「ひゅああああっ…………んむ」
……認めたくないが僕は耳が弱い。
しかも猫耳は感覚が普通の耳の倍ぐらいだしっ。
ぴくり、と肩を大きく揺らしてしまい、雲雀センパイと唇が重なってしまった、と思ったら、そのまま後頭部から抑えられ、深く口づけられる。
「んっ！ ……ふっ、んんんぅ！！ ……んんんんんっ！！！」
…その、キスしながらも耳を撫で続けてるから、何て言うか、その……ヤバい。
意識が朦朧として、なんか、吹っ飛んじゃいそうな……。
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作者名：夢うさぎ | 作成日時：2019年5月3日 19時
