ハロウィン番外編1 ページ11
今日は！待ちに待ったハロウィン♪
なぜって？ だって、仮装さえすればお菓子がもらえるだなんて、最高じゃないか！！ そう思いながら、耳をピクピクと動かす。
……そう、今のでわかったかもしれないが、僕の仮装は猫耳である。
だって楽なんだもん、幻覚で作るのが。ちなみに、有幻覚だから触れるし、動くんだよ！
色は翡翠にしてみた。耳だけだけどね。
じゃあまず手始めに……
「ツーナー！！」
「うわっぷ！び、びっくりした、急に飛びつかないでよ、A。って、それ……」
びっくりした顔かわいかったよツナ。テンション高いって？ 気のせいじゃないよ。
「仮装してみましたー。ということで、trick or treat！お菓子くださいっ！」
「(猫耳って、か、かわいい…！)あ、えーっと、確か飴があったはず……」
若干顔を赤くしながらポケットを探るツナ。
「あ、あった！はい、どうぞ」
「……ありがとうございますー」
うーむ。残念。
「あ、あれ？飴好きじゃなかった？」
「いや、好きですけどー、せっかくいろいろなイタズラを考えてたのに、つまんないなーって」
まあ、お菓子も欲しかったから全然いいんだけど。
「んなっ！？お菓子あってホントによかった…。」
ちぇっ。
「そういえば、獄寺や山本はー？一緒じゃないなんて、珍しいですねー」
「山本は野球部のハロウィンパーティーに行ってて、獄寺君はビアンキから逃げるために隣町に行くって……あ、そうだ、A、trick or treat！ オレにもお菓子ちょうだいよ」
獄寺……ご愁傷様です……。
ふっ、というかツナ、してやった、という顔をしてるけど、甘いな……。
「はい、手作りですけど、カボチャプリンですー」
ちゃんと自分が言われた時用に用意しておいたのだよ！
100均で買ったプラスチックのカボチャのカップに、カボチャプリンを入れて、上にホイップクリームを絞っただけだけどね。
「ちゃんとお菓子用意してたんだ(Aの手作りプリン…！やったぁぁぁぁ！)」
ツナなんかニヤニヤしてんなー。
「じゃ、ツナ、ハッピーハロウィン」
「ハッピーハロウィン！」
ツナがなんかふわふわしたオーラをだしながら去った後、次にどこに行くか迷う。
うーむ………。
あ、もちろんフランには超頑張って作った手作りのカボチャケーキを送ったよ。ほんとは会いに行きたかったんだけど、平日だし、夜の炎って基本仕事以外使用禁止だから、フランスには行けないし…。
！そうだ！ あの人ならいつも同じ場所にいるし、お菓子も持ってなさそう！！
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作者名：夢うさぎ | 作成日時：2019年5月3日 19時
