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「用意終わったらプール行きたい。暑いし」
「……」
美影は唐突にそう言い出した。丁度良く…というか、持って行く荷物に水着と書いてあったから…でもなく、不動が作った荷物表に月が、プールにも行きたいのじゃ、的なことを言ったから月に甘い不動が書き足して皆持って来ているのだ。
「聞こえてる? 不動君」
「……」
「行きたいのですけれどー」
「…わかったから早く用意を終わらせるんだな」
よっしゃ、と美影は小さくガッツポーズをして用意をもう一度始めた。
・
・
・
「暑い…。こんなに暑いとは思わなかったー!」
「叫ぶな。暑いなら脱げ」
「ヤダ、不動君にそんな趣味があっただなんて……!」
「勘違いをするな! その青いパーカーだ!」
ああ、これね、と美影はパーカーを見た。脱ぐ気は無いらしい。真意の見えない笑顔でと不動を見ている。
すると、誰かが言い争いをしている声が聞こえてきた。男と瀬川だ。不動が頭を抱えた。
「あ!? テメェがぶつかってきたんだろ!」
「肩があたっただけじゃないですか」
「テメェ…! ふざけてんじゃねぇよ!!」
男が瀬川に殴り掛かると綺麗な鯉が瀬川の前に出て男から瀬川を護った。
[ダイジョウブ?]
「ああ、うん、まあ」
「チッ…、覚えとけよ!」
男は捨て台詞を残して去っていった。
「鯉さんがいなかったら顔が台無しだったねェ、瀬川」
「一応役者なんで助かりました…。有難う鯉さん」
[マモルヨ!]
黒江が、チッ、と舌打ちをしたのを瀬川がガッツリ聞いてしまったのだった。
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ラハル - アノさん» ありがとうございます!他の作者様の素敵な文に負けがちですが精一杯やらせていただきますのでよろしくお願いします!! (2017年3月5日 22時) (レス) id: a67c8f74a0 (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - アノさん» お褒めに頂き光栄です(*´∀`) 更新遅れてますが頑張りますね(^o^ゞ (2017年2月24日 20時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)
アノ - 凄く楽しく見せてもらっています!凄くこの作品好きなので更新頑張って下さい!応援しています! (2017年2月24日 20時) (レス) id: 09388b2c82 (このIDを非表示/違反報告)
ラ八ル(プロフ) - 花園イリアさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!これからも頑張るので宜しくお願いします!! (2016年11月25日 22時) (レス) id: dcc66ec7ef (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - 花園イリアさん» 有難う御座います! ご期待に添えるように頑張りますね(*´ω`*) (2016年11月22日 9時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)
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