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「んー…そろそろかな〜?」

「ロビーが大混乱だぞ…」


不動は東雲からスマホに送られる監視カメラの映像を見て言った。
その映像で山吹と瀬川が、自然コンビでーす! と言っているところだった。
不動のその言葉に美影は、それがあっちの仕事だからね、と返す。


「幾らなんでもやりすぎじゃないか?」

「あー…かもね……」


流石の美影も苦笑した。
騒いでくれた方が此方がやり易いが流石に呆れる。

美影は立ち上がり、裏口の警備員に走って近づいた。
警備員にロビーの状況を説明して、そっちに向かうように仕向けるためだ。


「あのッ、すみません!」

「は、はい! 何でしょうか?」

「ロビーで騒いでる人がいて…、どうにかしてください!
あっちの警備員だけじゃダメらしくて……。お願いします!!」

「判りました!」


警備員がそう言うと、タイミング良く無線が入った。


『そっちの警備よりこっちに来てくれ!』

「了解しました!」


美影は警備員がロビーに向かったのを確認して、不動を手招きした。
そのあと自分の影を操り、扉の鍵穴に差し込んで揺らす。
すると直ぐに影と鍵穴が噛み合い鍵が解除された。


「ほら、開いたよ」

「器用な奴だ」

「誉め言葉かい?」

「好きなように受け取れ」

「うふふ、ありがと」


美影はニコリと笑ったが不動は、嬉しくも何ともない、と返した。
その反応に、素っ気ないなぁ、と美影は言った。


「囚われの王子様みたいな? 勿論、私はそんなこと思ってないけどね」

「だろうな」


不動は扉を開けた。

だが、そこは市役所へ繋がる裏口ではなく、階段だった。
地下へ繋がる階段が広がっていたのだ。

薄暗く、暖かみを感じる少しの炎が一定の距離で灯されている。
足元は少し見える程度で保たれている。


『右に曲がって3mほどにスーツを着た男が五人来ます。結構屈強です』

「了解」
「わかった」


東雲から届く情報でこの先を把握する。
そして右に曲がると情報通り屈強な男が五人。


「何をしている!」

「何って…囚われの少年を助けに」


美影は、判ってるんでしょ、とでも言いたげに肩を竦めた。


「ハッ! お前らに何ができる!」

「おい、美影」

「はいはい、ちゃっちゃと片づけますか!」

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ラハル - アノさん» ありがとうございます!他の作者様の素敵な文に負けがちですが精一杯やらせていただきますのでよろしくお願いします!! (2017年3月5日 22時) (レス) id: a67c8f74a0 (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - アノさん» お褒めに頂き光栄です(*´∀`) 更新遅れてますが頑張りますね(^o^ゞ (2017年2月24日 20時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)
アノ - 凄く楽しく見せてもらっています!凄くこの作品好きなので更新頑張って下さい!応援しています! (2017年2月24日 20時) (レス) id: 09388b2c82 (このIDを非表示/違反報告)
ラ八ル(プロフ) - 花園イリアさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!これからも頑張るので宜しくお願いします!! (2016年11月25日 22時) (レス) id: dcc66ec7ef (このIDを非表示/違反報告)
神羅(プロフ) - 花園イリアさん» 有難う御座います! ご期待に添えるように頑張りますね(*´ω`*) (2016年11月22日 9時) (レス) id: a22dd21ad8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神羅 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年9月5日 18時

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