地獄先生ぬ〜べ〜＊転校生のあの子は陰陽師!?＊

Act,34@あなたside ページ36

屋上に来た私は、ぬ〜べ〜を探した。
ちょっと暗くて見えにくいけど……見付けた。
いつもは頼りあるけど今は寂しげに思える広い背中をこっちに向けて、夜空を見上げてた。
それが何だか儚げで、唐突に兄様達を思い出した。


『心配しないで、A。ちゃんと僕達は近衛家の「呪い」を解いて帰ってくるから。』


……最期の言葉を思い出す。
兄様達の近衛家を出ていく背中と、ぬ〜べ〜の背中が重なって………………。


あ「っ！」

ぬ「わわっ!?A!!?」


ぬ〜べ〜も同じように、私の目の前から消えるんじゃないかって、不安になって。
ぬ〜べ〜に、抱きついていた。


あ「ぬ〜……べ〜…………。」

ぬ「どうした？」

あ「…………い、……怖い……。」

ぬ「A……。」


分かっちゃったかな…私の体が震えてるの…。
でもね、本当に怖いの…………。


ぬ「……大丈夫、俺は消えないから。」

あ「！」

ぬ「こんなに不安がってるAを置いて消えないから。俺を信じろ。」


顔を上げれば、ぬ〜べ〜の背中は頼りのある背中に戻っている気がした。
腕が緩んでたのか、ぬ〜べ〜はこっちに向きを変えて私を見る。


ぬ「だから……泣くな。耐えられないから。」

あ「なっ、泣いてなんか……！」

ぬ「強がらなくていいんだぞ、A。」


兄様達とは違う頼りある貴方を、最後に信じてみてもいいですか？
こんな私が、本当に泣いてもいいですか？

秘密ばっかりの私でも、甘えてみてもいいですか？


＊＊＊＊＊＊
10000ヒットありがとうございます！いやあ、めでたいですな！
ぬ「ああ、皆、ありがとな!!!」
あ「言葉に表せない嬉しさで胸一杯です！」
ではでは、次回をお楽しみに！

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