第335話 ページ41
カタン、カタンと馬車が少し揺れる中。
オスマン・ひとらん・ロボロ・Aは話をしながら、目的地へ着くのを待っていた。
「お花屋さん、〈フュガス〉で買うても良かったんやない？」
「そう、何ですけど･･･
でも、国によってお花の雰囲気が違うと、私は思ってて･･･。」
「Aちゃんの言う通りやなぁ。
ロボロが言うみたいに〈フュガス〉で買ってもええけど･･･
気持ち的には、今住んどる場所の花持って行きたいよねっ？」
「気持ちも大事だよね。
そう言う心が大事なのはロボロも知ってるでしょ？」
「まー･･･せやねぇ。」
「あ、せや。お菓子食べる？」
「！食べたいですっ･･･！」
「んふふっ！Aほんまにお菓子好きやなぁ。」
○●○●○
『到着致しました。』
馬車が完全に止まり、馬車の外から御者に声をかけられた。
御者が扉を開き、オスマン達は外に出た。
「わあっ！むっちゃ綺麗！！」
オスマンは目を開いて、目を輝かせて目の前の景色を楽しむ。
自然豊かで、平和な国〈フュガス〉
国の多くが建物と自然と融合されて、自然の空気が溢れている。
煉瓦の道は国の中心から伸びて、彼方此方へと続いている。
少し遠くを見れば、牧場で放牧されている牛や羊が見え、森も見える。
「A、国には着いたが･･･君の家は？」
グルッペンが浮遊魔法で荷物を浮かせながら、Aに訊ねた。
「あ、えっと･･･此方です･･･。」
Aは自分で荷物を持とうとして、ゾムに取られてピョンピョンと跳ねていた。
しかしグルッペンに声をかけられて、仕方なくゾムに荷物を任せて先導する。
全員が馬車で直接Aが住んでいた家に行かなかったのは、A本人から申し出があったのだ。
『出来れば、皆さんだけに家の場所を教えたいんです･･･。
他の方に教えて、留守中に荒らされるのは嫌なので･･･。』
そう話したAは、申し訳なさそうで、控えめな様子だった。
賑やかな街の中を抜け、森の中に入る。
森の中は夏の暑さなどを感じさせず、偶に涼しい風が頬を撫でた。
進んで行けば小川があり、その付近には綺麗で小さな花が咲いていた。
「＿あそこ、です･･･。」
先導していたAが、一点を指差した。
他が其方を見て、目指していた建物を視認する。
煉瓦作りの、質素な2階建ての建物。
門はなく、建物の前には小さな花畑が広がっていた。
進んで行けば、建物の裏に畑の様な物も見えた。
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眼目夢子(プロフ) - あっちさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、よろしくお願い致します！ (2021年11月18日 22時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
あっち - 神作品ありがとうございます！とっても！面白かったです！ (2021年11月18日 21時) (レス) @page39 id: 3049e8ef9f (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - Ａさん» コメントありがとうございます！自分では面白いのが分からないので、とても嬉しいですっ！！これからも続くのでよろしくお願いします！！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ(プロフ) - １の方から読ませて貰いました！物語の一つ一つが面白くて、とても好みです！コメント失礼しました！！！ (2021年11月12日 17時) (レス) @page6 id: 7f7dc14b65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年11月11日 4時
