第313話 ページ19
「ぞ、ゾムさんっ･･･。」
Aは少し戸惑いながらも、ゾムの背中に両手を回す。
「初戦お疲れ様やでーっ！頑張ったなぁっ！！」
ゾムは嬉しそうに笑いながら、Aに抱きついたままAの頭を撫でた。
「アイクさんごめんなぁっ？
ゾムがフィールド出て来てしもうて･･･。」
「あ、いえいえっ。」
ゾムに追いついたロボロが、申し訳なさそうにアイクに謝る。
アイクは苦笑いをして、ロボロにそう言う。
「･･･Aさん、試合始まる直前まで迷ってたんですよ。」
「へ？」
ロボロがキョトンとして見ると、アイクはクスクスと笑った。
「早く、"過去"から脱却出来ればいいですね。」
「･･･ありがとうな、アイクさん。」
「いえっ。同じ情報管理長として、お手伝いさせてください。」
「ホンマ【あかがみん】の人達もええ人達やわ･･･。」
「Aさんの事になると、本当に見境なくなりそうですねっ。
Aさんがお姫様で、【wrwrd】の皆さんは王子様みたいですね･･･
頑張ってくださいね、王子様っ？」
「アイクさん？？？」
「っははははっ！」
ロボロに真顔で言われて、アイクは子どもの様に笑って見せた。
「＿お疲れ、A。」
アイクは反対側の出入り口に行き、ゾムに手を引かれてロボロと共にAは、フィールドに出て来た時と同じ出入り口に来た。
出入り口には次に試合をするグルッペンが、トントンと共にA達3人を出迎えた。
「グルッペンさん･･･。」
「んおっ？」
Aは何故かゾムの後ろに隠れて、グルッペンの方を覗き込む。
「･･･何故隠れる？」
「･･･私は試合、楽しめていたのかと･･･。」
「(ああ･･･それを気にしていたのか)」
グルッペンは控え室でAと話した事を思い出し、またAを見る。
「＿楽しめていたんじゃないか？
アイク氏と短剣での攻防、最後の黒の大剣。
あの禍々しさは本気を出そうとしたものだろう。」
グルッペンがそう言うと、Aは少し表情を明るくした。
「まあ俺の対戦を見守っていろ。」
ポンッとグルッペンはAの頭を撫でてから、歓声の上がるフィールドへと堂々として歩いて行った。
「･･･さて、此処から見てるか。」
トントンがそう言い、Aはゾムに後ろから抱きしめられながら、出入り口でグルッペンの試合を見る事にした。
「いや、いい加減お前A放せや！！
どんだけ抱きついとるねん！！」
「煩いぞ童貞。」
「扱いが雑！！」
「ゾムそれ俺にも効く。」
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眼目夢子(プロフ) - あっちさん» コメントありがとうございます！まだまだ続きますので、よろしくお願い致します！ (2021年11月18日 22時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
あっち - 神作品ありがとうございます！とっても！面白かったです！ (2021年11月18日 21時) (レス) @page39 id: 3049e8ef9f (このIDを非表示/違反報告)
眼目夢子(プロフ) - Ａさん» コメントありがとうございます！自分では面白いのが分からないので、とても嬉しいですっ！！これからも続くのでよろしくお願いします！！ (2021年11月12日 17時) (レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
Ａ(プロフ) - １の方から読ませて貰いました！物語の一つ一つが面白くて、とても好みです！コメント失礼しました！！！ (2021年11月12日 17時) (レス) @page6 id: 7f7dc14b65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年11月11日 4時
